「火葬待ちで10日間」もザラ… “火葬場不足”問題の切り札「2か月長期保存」も可能な「遺体安置冷蔵庫」大人気の裏側

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 昨年、国内で死亡した日本人は156万8961人と「過去最多」を記録。2040年に年間死亡者は167万人に達し、ピークを迎えると予想されている。本格化する「多死社会」を前に、すでに首都圏を中心とした都市部では火葬場不足が深刻化。いまや1週間程度の「火葬待ち」は珍しくないとされる。そんななか“受注急増”で注目を集めるのが、遺体を腐敗させることなく長期安置するための「冷蔵庫」という。

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 都内の葬儀会社関係者がこう話す。

「最近では10日間程度の“火葬待ち”はザラ。なかには亡くなってから2週間、火葬できなかったケースもある。亡くなる人の数は年々増えているのに火葬場の数は変わらないという不均衡が、とくに人口の集中する都市部で顕著になっている。火葬を待つ間、通常はドライアイスを用いて遺体の腐敗や劣化の進行を抑えるが、それも4~5日程度が限界です」

 そのため“火葬待ち”に直面した家族から「より長期での遺体保存」を求める声が高まり、業界としても対応に急ピッチで追われているという。

「葬儀会社のなかには自前で遺体の保管設備を持っていないところもあり、また持っていても1~2体程度しか対応できない業者も少なくない。需要の高まりを受けて、いまでは遺体を預かるだけの専門業者も登場するなど、“火葬場不足”への対処は業界内で喫緊の課題に浮上している」(同)

 現在、そんな悩める家族や業界関係者の“駆け込み寺”となっているのが、遺体安置用の「冷蔵庫」を開発するメーカーだという。

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