美智子さまのブロマイドが雑誌の付録に? コレクターが大公開! 懐かしくも深い「おまけ」「ふろく」の世界
「おまけや付録は飽きられてしまう運命ですが…」
一方、雑誌の付録も負けてはいない。昭和34年には、講談社「なかよし」5月号の付録に、「皇太子さま美智子さま 写真集」と題して、現上皇陛下、上皇后陛下のブロマイドが付けられた。同種の企画を現在実現すればさまざまな波紋を呼びかねないだろうが、皇太子さま、美智子さまが国民的人気を誇っていたことがよくわかる。
学年誌では、紙製の大型組み立て模型が目を引く。小学館の昭和43年「小学二年生」9月号に付けられた「東京タワー」は学年誌史上、最も高さのある150センチの大きさ。さらに、昭和45年「小学二年生」7月号の「光る太陽のとう」は付録とは思えない精巧な出来栄え。また、昭和51年、学研の「5年の科学」7月号には、「人体骨格立体モデル」が付録に付けられ、子どもたちの度肝を抜いた。
今回の企画展に多くの展示物を提供した日本有数のコレクター、北原照久さんは「おまけや付録は飽きられてしまう運命。それを私のようなコレクターが数多く集めることで時代を映す鏡になるのです」と語る。展示された約400点の“おまけ”や“ふろく”から時代の息吹が聞こえてくる。