美智子さまのブロマイドが雑誌の付録に? コレクターが大公開! 懐かしくも深い「おまけ」「ふろく」の世界

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元祖は明治時代の煙草カード

 おまけや付録は、そもそも本体のお菓子や雑誌があってこそのもののはず。

 とはいえ、添え物のほうを目当てについつい不要な本体を買ってしまった……なんて経験がある方も少なくないだろう。

 神奈川近代文学館で開催されている企画展「『おまけ』と『ふろく』展―子どもの夢の小宇宙―」(~9月24日まで)に並んでいるのは、昔懐かしい、たくさんの“おまけ”や“ふろく”。子ども時代に喉から手が出るほど欲しかった“おまけ“”ふろく“は、今見ても魅力的だろうか――。

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 日本のおまけ・付録文化の大きな転機になったのが明治中頃たばこカードだ。とあるたばこメーカーが、厚紙に印刷した女性の絵や花札、トランプなどをパッケージに入れて販売。人々の収集欲を刺激し、大いに売り上げを伸ばしたという。このおまけ効果を菓子の分野で活用したのが、あのグリコだ。たばこカードに着想を得て、画カードを商品箱に同梱。これが豆玩具など後のグリコのおまけに進化した。

 戦後にはプラスチック製が登場し、“お菓子のおまけといえば、グリコ”という評判は不動のものとなる。こうしたおまけを使った販売促進は他の菓子メーカーでも行われ、カバヤキャラメルの「カバヤ児童文庫」、紅梅ミルクキャラメルの「野球カード」などは商品の爆発的な売り上げに貢献した。その流れは1970年代、社会現象になったカルビーの「仮面ライダーカード」などに引き継がれていく。

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