料理家・和田明日香に感じる、平野レミへの「姑コンプレックス」 サバサバキャラが無理しているように見える理由

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男言葉に酒好きアピール…どこか古い「イイ女」観 真のサバサバ女子は姑・レミさん?

 レミさんも雑な盛り付けが話題になる人だが、明日香さんのイメージ戦略は「男前」アピールではないだろうか。「家事ヤロウ!!!」などでは、「やべっ」とか「やんねーよな」と乱暴な言葉を使い、料理中はアレクサに2PACやレッチリの曲をリクエストする姿が見られる。案の定、男性タレントたちからは「かっこいい!」の声が上がっていた。これで酒豪アピールまで出たらいよいよだな、と思っていたら、インタビュー記事や動画を見ると、ビールがやる気を引き出すとのこと。勝ち気で趣味も男っぽいけど料理上手で、酒好きな美人。ひと昔前の「サバサバしたいいオンナ」像そのものである。

 ただ、それだけ自分色を出そうと頑張っても、事あるごとに姑の名前を持ち出されては徒労感も覚えるだろう。松ちゃんに対する態度は、サバサバというよりピリピリした不安定さを感じさせた。

 偉大なる姑の影に悩む苦労は凡人には知る由もない。でも一つ言えるとしたら、本当のサバサバした女性とは、レミさんみたいな人ではないだろうか。料理をしているときのレミさんは、いかなる制約も感じさせない。自分がどう見られているかとか、面白いことを言ってやろうというたくらみもない。芸能人とか人気とか関係なく、ただただ料理が好きというポジティブなオーラ。だから料理家でも料理研究家でもなく料理愛好家を名乗り続けているのだ。実に男前なイイ女ではないだろうか。

 そう考えると、明日香さんの目指したい境地は、一周回って姑のレミさんにたどりつくのかもしれない。正解は目の前にあるということか。

 今回陰のMVPといえる気くばりを見せたオズワルド伊藤さんは胃の痛い思いをしただろうと思うだけに、いつかスヌープ・ドッグでもかけながら何かおいしいものを振る舞ってみてはと願うばかりだ。きっとレミさんなら、「あらー、じゃあサバのピリピリ煮なんてどう?」と台所にウキウキと立ち始める気がする。

冨士海ネコ(ライター)

デイリー新潮編集部

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