慶応高「森林貴彦監督」“高校野球の嫌いなところ”で大反響…夏の甲子園の試合後に「本音」を聞いてみた!
「負けたチーム同士で裏リーグ戦や交流ができたら」
夏の甲子園が行われている8月11日、X(旧Twitter)で「高校野球の嫌い」という言葉がトレンド入りした。これは今大会に出場している慶応高校(神奈川)の森林貴彦監督が3年前に出版した書籍を抜粋した記事が3回にわたって、「Number Web」で公開され、そのタイトルに『慶應高監督が明かす“高校野球の嫌いなところ”』というキーワードが入っていたことから由来している。【西尾典文/野球ライター】
【写真】森林監督のメッセージ動画も…発信力が際立つ慶應高校野球部のHP
また、この記事の内容にあった選手の髪型については、ネット上でも議論となっていた。慶応高校は高校野球に多い丸刈りではなく、大学生のような長髪のスタイルを長年貫いている。そのことに対して否定的な声もまだあるという。今大会は、他にも花巻東(岩手)や浜松開誠館(静岡)など、丸刈りではないチームも増えているが、古くから長髪の慶応高校に対する“風当たり”はずっとあったようだ。
自身の発信が少なからず波紋を呼んでいることに対して、筆者は、森林監督がどう感じているのか、直接、本人に確認したかった。8月11日に行われた北陸(福井)戦の囲み取材で、「甲子園で、改めて高校野球をより良いものにするためにどうすべきと感じましたか」という質問を投げかけた。
「ちょっと難しい話になってきましたね(笑)。あれは前に書いた本(『Thinking Baseball-慶応義塾高校が目指す“野球を通じて引き出す価値”』東洋館出版社)の抜粋記事なので。こうやって甲子園を頂点とするためのトーナメントも良いところがありますし、高校生がいろんなチャンスを得るためにはリーグ戦のようなものも良いと思います。甲子園に出ても、試合まで間があると1週間待って、1試合だけして負けたら帰るわけじゃないですか。例えば負けたチーム同士でどこか球場を借りて裏トーナメントや裏リーグ戦をやっても良いのかなと。せっかく全国からいいチームが集まっているわけですから、そういう交流ができたらいいなあと思います」(森林監督)
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