ペットショップ「クーアンドリク」で買った子犬が「恐怖のウイルス」に感染して4日後に死んだ 飼い主の悲しみを踏みにじった店側の「非情な対応」

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翌朝、ケージは下痢まみれに

 家に到着すると、ダディは興奮して走り回った。尻尾も振っていて元気そうに見えたが、女性は初めて糞の処理をした時に違和感を覚えた。

「糞が緩くて、掴んだら崩れそうでした。2度目のはもっと柔らかかった」(女性)

 この日は餌も食べて、そのままケージの中で休んだが、翌朝から明らかに元気がなくなった。餌を与えても全く食べない。下痢をしていて、その上を踏み歩いていたため、ケージの中は汚物でグチャグチャの状態になっていた。

 午後になっても下痢は止まらず、やがて水が出るだけの状態に。女性が慌てて店舗に電話して相談したが、つれない対応だった。

「そういう子はよくいます。環境の変化で食べなくなってしまうケースもあるし、寄生虫が孵化した可能性もある。心配だったら病院に電話してください」

 そこで動物病院に電話すると、「子犬は状態が急変する可能性があるから、すぐに連れて来るように」と言われ、慌てて病院に向かった。

 病院で測った体温は39度7分とちょっと高めだった。獣医からは「体の冷やしすぎかもしれない」と言われ、注射器のような器具で口から栄養補助食を入れてもらって家に連れて帰った。だが、言われた通りエアコンの温度を下げすぎないよう注意するなどの対策をしたが、翌日になっても容体は回復しなかった。

日に日に弱っていったダディ

 翌5日、同じ病院に連れて行って点滴などを打ってもらったが、変化はなかった。夜にミルクを無理やり飲ませようとしたが、激しく嘔吐。午後8時頃、診療時間外だったがダメ元で別の動物病院に連絡すると、診てくれると言うので連れていった。獣医は一通り診察すると、深刻な表情を浮かべこう言った。

「こんなにぐったりしている子犬はいない。もしかして、下痢をしている?」

 そこで初めて簡易検査をしたところ、パルボウイルス感染症の疑いがあると診断された。獣医に「どこで買ったのか?」と聞かれ、「クーアンドリクです」と答えると、“あちゃー”という反応だったという。

「先生からは『パルボは100%治るとは言えません。ただ、僕はパルボのワンちゃんを何匹も救っています。頑張りますか?』と聞かれた。私たちは『頑張ります』と答えました。何としても救ってあげたい一心でした」(男性)

 だが、翌朝になると、さらに症状は悪化していた。病院で教わった通り栄養補助剤を無理やり飲ませようとするが、全部を吐いてしまう始末。午前中、病院に連れていき点滴を打ってもらって帰宅したが、ダディは苦しげに夜通し鳴いていたという。

「眠ることもできず、ずっとクンクンと鳴いているんです。痛くてじっとしていられないんでしょう、ケージの中をうろうろしている。たまに立ち止まったと思ったら下痢です。でも、もう出るものもないんです。赤い液体をお尻から垂れ流すばかりで……」(女性)

 二人はケージに入れておくのも可哀想だと思い、明け方までソファーで代わる代わる看病を続けたという。「大丈夫だよ、元気になるよ」と声をかけながら。

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