いまだジャニーズ性加害問題は解決しない中…「24時間テレビ」のポスターが物議を醸しているワケ
8月26~27日放送の「24時間テレビ46 愛は地球を救う」(日本テレビ)のポスターが波紋を呼んでいる。今年のポスターには出演者の“過去の写真”が使われている。総合司会を務める羽鳥慎一と水卜麻美はもちろん、チャリティパーソナリティの芦田愛菜、小泉孝太郎、有働由美子、そしてメインパーソナリティを務める「なにわ男子」のメンバー7名の幼少期の写真だ。
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【写真を見る】「性加害を想起させかねない」と物議を醸す「なにわ男子」の“幼少期ポスター”
ポスタービジュアルは7月26日に解禁された。ちょうど国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長による性加害疑惑について聞き取り調査を開始した直後だった。
8月4日、国連人権理事会は会見を開き、「同社のタレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという、深く憂慮すべき疑惑が明らかになった」と発表した。
なにわ男子のメンバーがその被害者というわけではないが、なぜ今年のメインパーソナリティにジャニーズのタレントを起用したのか、また性加害を想起させかねない幼少期の写真を敢えて掲載した理由は何だったのか。日テレ関係者が言う。
「『24時間テレビ』のメインパーソナリティは、2003年の第26回からジャニーズ事務所のタレントが務めてきました。ジャニー氏の性加害が問題視されるようになったからといって、突然、ジャニーズのタレントを外しては、むしろあらぬ疑いの目を向けられることにもなりかねません。もっとも、今年は何かとタイミングが悪かったのも事実です」
ジャニーズの意向
そもそも、ジャニー喜多川氏による性加害問題が注目を集めたのは、3月8日(日本時間)、英国BBCが長編ドキュメンタリー「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」を放送したことが発端だった。
4月12日、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏が、日本外国特派員協会でジャニー氏から性暴力を受けた過去を公表。
その5日後の17日、なにわ男子が「24時間テレビ」のメインパーソナリティを務めることが「news zero」内で発表された。ジャニーズ事務所社長の藤島ジュリー景子氏が動画会見を発表(5月14日)するひと月近く前だ。ちなみに「news zero」で月曜キャスターを務める櫻井翔が性加害について涙の言及を行ったのは6月5日だった。
7月18日には、ジャニーズ事務所が外部専門家による「再発防止特別チーム」の提言を受けた上で、今後の対応に関して記者会見を行う予定だと発表。そこに、ジャニーズアイドルの幼少期の写真を使用したポスタービジュアルの解禁である。ポスターは日本全国のAEONほか、スポンサー企業にも貼られる。ネット上でもこんな声が上がっている。
《この状況で24時間テレビのポスターに幼少期の写真を使う意図がわからない 子供が巻き込まれる可能性のある犯罪(性加害含む)について24時間議論するつもりならわかるが》
「日テレ社内でも彼らの幼少期の写真を使ったポスターには賛否両論がありました。それでも、当のジャニーズ事務所の意向に沿って決定したそうです」
目的がよくわからないが……。
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