「普通に結婚できそう」「結婚できないよね」はドイツ語に訳せない? 「結婚」にこだわりすぎる日本人

ライフ

  • ブックマーク

ドライで自由なドイツの「親」たち

「そろそろ孫の顔が見たい」……このような親がドイツでは少ないのも、プレッシャーが少ない理由かもしれません。ドイツの親世代は、自分たちの趣味や恋愛を楽しんでいるので「自分の子供が子供を産むか」にはあまり興味がありません。

「あなたが子供を産まないと、~~家は途絶える」このような考えをする人は今の日本では少なくなってきている……と思いたいところですが、潜在的に「家」の呪縛はあるようなのです。

 でも結婚をしたら、結婚生活をおくるのは自分。そして当たり前ですが、子供を産んだら、子育てをするのも自分。なので「結婚をするかしないか」「子供を産むか産まないか」については、最後まで自分の意思を優先し、親や親族の言うことは聞き逃しておいたほうがよいかもしれません。

 ストレスから解放されて自由に生きるには、自分を縛りそうな数々の呪縛に対してきっぱり「ノー」を心の中に持つことが大事。そんなことが癒やしある生活の第一歩です。

 私たちは日々様々な「雑音」に取り囲まれています。仕事でのプレッシャーは多かれ少なかれ誰にでもあるので、プライベートでのプレッシャーは少なければ少ないほど良い。人生においてプレッシャーが少なければ少ないほど、ストレスのない自由な生活ができます。

 そんなことを自覚して自分の心も身体も大切にしてみませんか?

サンドラ・ヘフェリン
ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴25年。日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。著書に「体育会系 日本を蝕む病」(光文社新書)、「なぜ外国人女性は前髪を作らないのか」(中央公論新社)、「ほんとうの多様性についての話をしよう」(旬報社)など。7月18日に新著「ドイツの女性はヒールを履かない 無理しない、ストレスから自由になる生き方」(自由国民社)が発売。

デイリー新潮取材班編集

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。