なぜ都会の人は「疎開先でイジメられた」のか 教科書に載らない“戦争中の田舎”のリアル
戦時下でもコメを山盛り食べていた
筆者が秋田県内で過ごしていた小学生だった頃の話である。社会科の自由研究の一環で、地元の老人に太平洋戦争中の暮らしについて話を聞いた時のことだ。「火垂るの墓」などのアニメで戦時中の暮らしぶりはイメージしていたから、きっと貧しい暮らしを送っていたのだろうと予想していた。
ところが、想定外のコメントが返ってきたのである。老人は「俺は戦時中にそんな貧乏な生活はしていない!」と口走ったのだ。さらに、「確かに今のように何でも物があるわけではない。しかし、普通にコメは食べていたし、茶碗に山盛りのこともあった」と言うのである。...