バイきんぐのコントがズレない理由 小峠は語る「西村じゃないとダメ。こいつと作り上げてきたテンポとリズムなんで」

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今年は4公演

 バイきんぐ、特に小峠といえば、ドッキリによくかかることでも有名だ。これまでで最も印象に残るドッキリはと聞くと、西村と2人でかかったのが一番凄かったという。

「タイの山奥に住んでいる人にタコ焼きを教えるというものでした。日本でタコ焼きの作法を学んで、そこから始まっているんです。それでタイの空港に着いて、意気込みを撮ろうということでタコ焼きに使う千枚通しを二人で持って、さぁ頑張るぞという撮影をしていたら、お前ら空港でなに危ないものを振り回しているんだと」(西村)

 しかも、タコ焼きのために日本から持ってきた小麦粉が覚せい剤だったことが判明(もちろんドッキリ)。二人は護送車に載せられ警察署へ。

「そうしたら、今度はその警察署が火事になって、逃げろと言われて外に出て、そこで爆破されるというオチでした。いくらなんでも、外国に来てこうもひどい目に遭うことはないだろうと、火事の辺りでヘンだなとは思っていましたけど、あれは凄かったな」(小峠)

 そういえば、小峠がエレベーターに乗ると、一緒に乗っていた5人の男性から優しく頭を撫でられ続けるというドッキリもあった。

「ああ、ありましたね。長ぇ、と思いましたけど」(小峠)

「仕掛け人の人たちが順番に、実にいいリズムで撫でるんだよね。だから気分良かったんじゃないの」(西村)

「仕掛けるほうもテンポが大事って、なんの話だよ!」(小峠)

 さて、そんな二人が臨む今年の単独ライブ「爆音」。オール新作のコントで4公演が行われる。

「今まで3公演が最高でした。4公演は未知の領域です。ネタがどんなふうに仕上がっているのか、自分でもワクワクします。もしかしたら、1公演目からネタが全然変わっているかもしれません」(西村)

「ウケなかったら、そのネタはカットすることもあります。今までもカットしたことありますよ。お客さんの反応を見て、ネタを直してなんとかなるレベルならいいですけど、ダメならカットします。順番を入れ替えることもありますし」(小峠)

 ライブでは目の前にいる観客の反応が手に取るようにわかる。真剣勝負の場にかける二人の意気込みは半端ではない。テレビで見る姿とは違った二人の掛け合いが楽しみだ。
(文中敬称略)

バイきんぐ(小峠英二・西村瑞樹)
大分県の自動車教習所の合宿で初めて出会い、その後、大阪NSCの面接で運命の再会を果たす。1996年5月、コンビ結成。2012年、「キングオブコント」優勝時は当時の歴代最高得点を獲得。老若男女を問わず、幅広い層から支持を集めている。

デイリー新潮編集部

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