バイきんぐのコントがズレない理由 小峠は語る「西村じゃないとダメ。こいつと作り上げてきたテンポとリズムなんで」

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 そんな小峠は最近、サックスにハマっており、知人とバンドを組んでライブも行っている。先日、バンドの先輩からこんなことを言われたという。

「お前って、めちゃくちゃリズム感がいいな」

 小峠本人にはそんな自覚はまったくなかったという。ただ、後輩たちと飲みに行き、ベロンベロンに酔っ払ってカラオケを歌う際、酔った後輩が思いっきりズレながら歌うのが不思議だった。

「僕はどれだけ酔っ払っていても、全然、リズムがズレないんです。だから周りの連中がズレるのが不思議で。何でこいつらズレるんだろうって。西村にしても、リズム感が悪いなと思っていたんです。今日できたことが明日はできないなんてことはしょっちゅうありましたから。何でこんなことができないんだろうと思っていましたが、ズレるのが普通なんですね。今のバンドにドラムはいないんですけど、僕は絶対にズレない。それを先輩がずっと見ていて、気づいたんですよ」(小峠)

 西村に言わせると、

「まだ僕たちが売れる前ですが、ネタが終わって舞台袖にはける真っ暗なところで、いきなり小峠が両手で壁ドンして『おい、お前、あそこ違うだろ!』ってやられたことは何度かあります。さすがに手は出ないですけど。今でもたまにネタ終わりに『今日はちょっとテンポ悪かったな』と言われることがあるんですが、僕の中ではそんなことはなくて。どこが悪かったのか、分からないことがあります。小峠の体の中には、ネタごとに完璧なリズムがしっかり刻まれているんでしょう」

 仮にどれだけ西村がズレても、あるいは暴走しても、基本のリズムは小峠がしっかり刻んでいるため、ネタはオチに向かってしっかり収束していく。二人のコントの秘密は、小峠の卓越したリズム感に支えられているのかもしれない。

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