4千回の実地調査で見えた「良い高齢者施設の見分け方」 オススメの11施設をプロが紹介!

ドクター新潮 ライフ

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思いやりに溢れる施設

(4)ハッピーニューライフ東船橋(千葉県船橋市)

【住宅型】[介護、最期]入居金360万円(償却36カ月)、月額20万円

 従業員総数は最低限入居者の8割欲しいが、ここは、入居者22人よりも多い27人が食事、掃除、介護、事務などすべての部門で助け合い、底抜けに明るい温もりのあるチームになっている。食事は家庭料理が中心でぜいたくではないものの、スタッフによる本物の手作りで味は折り紙付き。入所者もできる作業等を手伝うことで、喜ばれ、感謝され、褒めてもらえて社会参加を実感できる。見学に行くと入居者の方から自分の部屋を見てほしいと言う。居心地の良さを示している。

(5)合掌苑・鶴の苑(東京都町田市)

【住宅型、介護付】[老後、介護、最期]入居金798万円(償却60カ月)、月額25万円

 拠点とする町田市全体の介護レベルの向上と改善を図るというビジョンを掲げている。直近2年間の離職率はわずか7%、500人を超える全職員中で35人にとどまる。また過去10年で採用した70人のスタッフのうち、1年以内に退職したのはわずか1名。抜群の職場環境の良さを物語っている。それによって施設の雰囲気も良くなり、介護保険報酬の対象ではない外出付き添いの無料サービスなども行われ、入居者および家族から多数の感謝の声が寄せられている。

(6)シルバーコート花りん(千葉県野田市)

【住宅型】[介護、最期]入居金なし、敷金14万~18万円、月額16万~18万円

 とある専業主婦の女性が姑の自宅介護と看取りのためにと一念発起して起業した施設。わずか9人のグループホームからスタートし、いまでは20室30人、17室24人という二つの事業所を運営するまでに成長した。手製の漬物に象徴される家庭料理や、看護師が介護スタッフらの赤ん坊を背負って仕事したり、子どもたちが敷地内で遊んだりする姿が日常的に見られるアットホームさも魅力。職員が勤務中に高齢の父母を預けられる“宅老所”も完備するなど、随所に思いやりが溢れている。

創意工夫に富んだ斬新なサービス

(7)よみうりランド慶友病院(東京都稲城市)

【療養型】[介護、最期]入居金なし、月額90万円

 豊富な人材によるホスピタリティー、人生の最晩年を充実・満喫してほしいという創業理事長の高潔な志が特徴。食事は落ち着いた雰囲気の直営食堂で、要介護の人たちは病室として機能する居室で。栄養価はもちろん、盛り付けにも工夫が凝らされた食事に加え、(医師の判断のもと)アルコールも楽しめる。日常的な散歩用帽子や女性用アクセサリーの貸し出しなど気配りに富んだサポートもうれしい。病院施設における高いQOL(クオリティー・オブ・ライフ)が実感できる。

(8)こころ(埼玉県深谷市)

【住宅型】[介護、最期]入居金要確認、月額8万7千円

 料金は当センターの調査で最も安いレベルながら、中身も充実した住宅型有料老人ホームだ。併設のデイサービスも利用可能。低価格のホームには、俗にいう貧困ビジネスのような劣悪な施設も多いが、ここは正反対。部屋数は15と零細規模ながら、そこを逆手に取って、例えば、利用者の日常生活を動画で家族と共有するといった創意工夫に富んだ斬新なサービスを試みている。

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