ボディガードほぼナシ 司忍組長が田岡3代目の後に渡辺5代目も墓参した内情
警戒区域の神戸市内で
去る7月23日、3代目山口組の田岡一雄組長の命日にあたって、6代目山口組の司忍組長が兵庫県神戸市内の霊園を訪れた。霊園の所在地は暴力団対策法に基づく警戒区域に指定されている。そのため暴力団員たちの活動が大幅に制限されており、大勢のボディガードを引き連れての行動も困難な状態だ。が、司組長はガード用の車両を伴うこともなく、現地を訪問したという。
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2005年に司組長が山口組6代目を継承した後、田岡3代目の命日墓参は重要行事となっていたが、2017年には山口組の「組碑」を総本部内に移し、その後は総本部で命日を偲んできた。
しかし、2020年に6代目山口組が暴力団対策法に基づく「特定抗争指定暴力団」に指定され、総本部を含めた拠点が警戒区域として使用禁止となり、組碑の前で拝むことも不可能となった。警戒区域内では組員5人以上が集まると身柄を拘束される可能性があるため、6代目の直参の中から代表者1人が墓参してきた。
憶測を呼んだ墓参
今年の命日当日、司6代目はガードの車両をつけることなく、若頭補佐で3代目弘道会の竹内照明会長の運転で現場にやってきたという。
「同じ神戸市内では今年4月、弘道会の直参で湊興業の余嶋学組長が、経営するラーメン店内で射殺されています。犯人は捕まっていませんが、神戸山口組など敵対組織による犯行の可能性が極めて高い。他方、昨年から、神戸側の井上邦雄組長宅への銃撃、絆會の織田絆誠代表宅への車両特攻、神戸直参の2代目西脇組事務所へのトラック特攻などが同じ神戸市内で相次いでいます。6代目側の一方的な攻撃で、抗争とは呼べないレベルですが、地域が火薬庫化しているとは言えるでしょう」
と、担当記者。そんな一触即発の神戸市内に、十分なガードなしに司6代目が姿を現したことにはいかなる意味があるのか。当然、さまざまな憶測を呼んだ。
「すでに6代目側が神戸側を歯牙にもかけていないというのはかなり指摘されるところですが、6代目をターゲットとするのは神戸だけではない。加えて、実際に余嶋組長が射殺された後のタイミングで、通常なら警戒を強めるはずなのに、むしろ逆に見える行動だったので、司6代目は現状にかなり楽観的なのかとの見立てが強くありました」(同)
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