「下腹部から野菜片のようなものが…」 教師が重度障害6歳女児にイタズラの疑い、書類送検されても教壇に立ち続けていいのか

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クラス担当を継続

 結局、県警はこの男性教師の身柄を取ることはせず、「準強制わいせつ罪」の容疑で書類送検した。現在は検察の判断待ちといった状況だが、何より問題は、

「その男性教師が、今年の3月まで娘のクラスの担当を続けていたことです。学年が上がって今年度から担当こそ外れていますが、彼は変わらず学校で教師を続けています」

 むろん無実の可能性もあるが、それは、準強制わいせつ罪の嫌疑のかかった教師が、今も女児と接触できることを意味する。母親が案じるのも無理はない。

「学校側からは“民間企業だって書類送検の段階では動かない”と言われてしまいました。せめて娘とその教師が二人だけになるような空間は作らないでほしいと先生方にはお願いし、受け入れてはもらえました。ですが、再発防止のため監視カメラの設置を求めても、“カメラの設置は人権上、問題がある”などと撥ねつけられたんです」

被害女児の人権は…

 ならば、日常が脅かされている被害女児の人権はどうなるのか。性犯罪に詳しい上谷さくら弁護士が言うには、

「刑事事件では疑わしきは罰せずという“無罪推定”の原則が働くため、本件は極めて難しいケースにあたります。とはいえ、お母さんの立場に立てば心配が募るのも当然です。少なくとも、その教師と児童が顔を合わせかねない状況は変える必要があるでしょう」

 さらに、と上谷弁護士。

「学校側は民間企業を引き合いに出し、検察の処分が決まるまでは対応ができないと説明したとのことですが、それはおかしい。たとえば民間の塾なら、教員の配置換えなどはるかにシビアな対応を取るはずです」

 県の教育委員会は、

「(検察への)書類送付の有無を含め、個人情報保護の観点から第三者に(事態について)開示することはできません」

 わいせつ事案の嫌疑を前に、こうしてお役所的対応に終始する彼らの“組織の論理”こそ、最大の不安要因なのだが。

週刊新潮 2023年8月10日号掲載

ワイド特集「アウト? セーフ!?」より

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