「犬の腹を蹴ったり、頭を棒で突いたり…」 動物愛護団体・レスキュードアニマルネットワーク、検察がついに捜査に動き出した

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 JR東海道線のとある駅。改札を出ると数匹の犬と一緒に座り込んでいる女性がいる。横には〈本当の殺処分ゼロを目指して〉と書かれた看板と、募金箱が置かれている。聞いてみると、動物保護団体によるボランティア活動だという。

「かみぐせなどの理由で飼育放棄された犬のしつけをやり直しています。その上で新しい飼い主さんを見つけて引き取ってもらうんです」

 通りかかる人の中には、千円札を入れる人も。この活動を行っている一般社団法人「レスキュードアニマルネットワーク」を動物愛護法違反の疑いで不起訴とした処分について横浜第三検察審査会が「起訴相当」の議決を下したのは7月13日のこと。検察審査会とは、不起訴処分の当否を審査する組織で、今回の議決で検察は再捜査をすることになる。何があったのだろう。

「映像もあるから間違いない」

 同団体を追及している動物愛護グループの元ボランティアが言う。

「レスキュードアニマルネットワークは動物をしつけると言っていますが、実際には犬の腹をサッカーボールのように蹴ったり頭を棒で突いたりしている。これは明らかに虐待です。映像も撮ってあるから間違いありません。また、駅前で募金を集めている女性は雇われのアルバイト。同団体は年間数千万円の利益を得ており、金儲けが目的です」

 同団体は数年前から動物愛護グループによって複数の告発を受けており、昨年11月には代表が藤沢北警察署に逮捕されるという事態になった。今回の議決はいったん横浜地検が不起訴処分にした件を、告発者が不服申し立てによってひっくり返したものだ。

「体罰は必要」

 これに対してレスキュードアニマルネットワークの代表はどう答えるのか。

「犬や猫は放っておいて行儀を身に付けることはありません。ましてやかみぐせのある犬は体罰によって“やってはいけない”と分からせることも必要なのです。また、金儲けと批判されていますが、私は動物の保護を仕事にしようと思って団体を立ち上げた。そのために人を雇うことは何の問題もありません。検察審査会の議決は意外でしたが、むしろきちんと捜査してほしいです」

 同団体を、プロレスの初代タイガーマスク後援会も支援しているが、

「私たちは趣旨に賛同して応援しているという立場です」(専務理事)

週刊新潮 2023年8月10日号掲載

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