ドン底から脱出「ドムドムバーガー」の女性社長、「仰天メニュー」開発のために担当者を“減らした”理由

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「日本最初のバーガーチェーン」という誇り

――ところで社長、これだけ業績もイメージも良くなるなんて、本当はコンサルや広告代理店と契約してアイデアもらっていませんか?

「どちらにもお願いしておりません」

 確かに、頼んだらお金が凄くかかるか……。

 カニバーガー、カマンベールバーガーなどの他のチェーンでは見られないバーガーの成功、ボツバーガーの公開などは、消費者のドムドムに対する“ワクワク感”を呼び起こし、SNSで好印象を広げていった。さらにアパレルでの展開、どむぞうくんグッズの販売を加えた3つのルートで消費者との接点を増やしたことが、着実に知名度と人気をあげ、コロナ禍においても業績回復につながった。これらは全て藤﨑社長によって動き出したものであり、コンセプトを守る経営を地道に続けた結果だ。最後の質問。

――社長、最大手が圧倒的に強く、競争も激しいハンバーガー業界で、現在のドムドムはどのようなポジションにいますか?

「1970年創業、日本最初のバーガーチェーンであることは我々の誇りです。現時点では“歴史がある小さなバーガーチェーン”ですかね」

 絶滅危惧種だったのはもう過去の話。ドムドムがこれからどう大きくなっていくか。これから新たに生み出されていくハンバーガーとともに目が離せない。

華川富士也(かがわ・ふじや)
ライター、構成作家、フォトグラファー。記録屋。1970年生まれ。長く勤めた新聞社を退社し1年間子育てに専念。現在はフリーで活動。アイドル、洋楽、邦楽、建築、旅、町、昭和ネタなどを得意とする。シリーズ累計200万部以上売れた大ヒット書籍に立ち上げから関わりライターも務めた。

デイリー新潮編集部

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