甲子園、酷暑でのプレーは虐待か? ファンは「高校球児が涼しげだとビールがまずい」、球場に屋根を付けない理由とは

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「地方からの改革も可能」

 真夏の酷暑の中で甲子園大会と地方大会を強行していいのか? たったそれだけの(そして重要な)テーマに関しても、誰が決めるのか、はっきりしない。

 コロナ禍で大会を中止した時の例を継承すれば、「猛暑のため中止」「猛暑のため時期を移行」の判断は、朝日新聞が下すのではないか。

 日本高野連と朝日新聞、NHKの連合軍は、都合の悪い課題には触れない作戦で「夏の甲子園」を墨守し続ける。

 そんな中、スポーツジャーナリストの氏原英明氏から興味深い話を聞いた。

「神奈川県高野連はこの夏ベンチ入りの顧問をひとり増やしました。春の大会は選手数25人です」

 私は膝をたたいた。各連盟に自由が与えられているなら、改革は地方から始めればよい! 地方から改革ののろしを上げることで、高校野球は変われる。

小林信也(こばやしのぶや)
スポーツライター。1956年新潟県長岡市生まれ。長岡高校野球部では投手として春季県大会優勝に貢献。慶應大学法学部卒業後、「ナンバー」編集部等を経て独立。中学硬式野球チーム「東京武蔵野シニア」の監督も務めた。『高校野球が危ない!』『「野球」の真髄』など著書多数。

週刊新潮 2023年8月10日号掲載

特別読物「これでいいのか『夏の甲子園』 公開質問『酷暑でのプレーは虐待?』に『日本高野連』『朝日新聞』『NHK』はどう答えたか」より

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