大女優・吉永小百合がバラエティ番組ロケに初挑戦 まさかの背景に特別な事情が

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

苦戦する集客

 吉永といえば、1984年公開の「おはん」、「天国の駅」の演技で、「第8回日本アカデミー賞」最優秀主演女優賞を初受賞。それ以降、88年公開の「つる-鶴-」、「華の乱」、2000年公開の「長崎ぶらぶら節」、05年公開の「北の零年」で同賞の最優秀主演女優賞を、歴代1位となる計4度受賞という金字塔を日本映画界に打ち立てた。だが、2000年代に入り徐々に“風向き”が変わり始めたという。

「紫式部を演じた『千年の恋 ひかる源氏物語』(01年)、卑弥呼を演じた『まぼろしの邪馬台国』(08年)は“コスプレ”ばかりが悪目立ちした映画になってしまいました。さらに、主演作に渡辺謙、堺雅人、篠原涼子、阿部寛、故竹内結子さん、二宮、広瀬すずら、旬の役者を続々と投入するようになりましたが、それでも興行収入は伸びませんでした。洋画の名作をリメークした、天海祐希とのW主演映画『最高の人生の見つけ方』(19年)は、興収が11億円ほどにとどまりました。強力な後ろ盾だった東映の元会長・岡田裕介氏が20年に死去したこともあり、今後、集客が難しい吉永の作品は、東映で製作されることはないかもしれません」(同)

 なかなか主演映画が当たらず、ついにはバラエティのロケ初挑戦。女優としての吉永は落日を迎えてしまったのか……一方で、集客に苦戦するようになってしまったのは、これまでの役選びや、ファン層への配慮にも原因があったという指摘もある。

「彼女が演じて来た役の共通点は『若々しくてキレイで周囲の誰からも愛されるいい人』。その逆をいく詐欺師や殺人者など、ファンが驚くような悪役での新境地開拓もありだったはず。また、年齢を重ねてからは認知症の役など、社会問題に切り込むと同時に、ファン層と同じ年代の役を演じることで、その役に観客が感情移入できるような作品への挑戦という選択もできたはずです」(ベテラン芸能記者)

 今作では吉永が「人生初のおばあちゃん役に挑んだ」こともウリになっている。この挑戦がファンにどう受け止められるのかも注目だ。ところで吉永にはタレントのタモリら、『サユリスト』と呼ばれる熱烈なファンがいることも有名だが、その大半は男性だ。

「本来なら、吉永と同年代の女性たちは、お金と時間に余裕がある人が多く、劇場へも足を運んでくれます。同年代の女性に共鳴してもらえる作品ならば、興行的にもうまくいくと思うのですが」(同)

次ページ:ジャニーズとの関係

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。