「silent」「あなして」に対抗…おひとりさま視聴で絶好調、「最高の教師」の作られ方とは
ドラマは“おひとりさま向け”に
「今年4月には31年ぶりとなる深夜ドラマ枠『金曜ドラマDEEP』(金曜24:30)が新設されたのですが、この枠こそ配信を重視したもの。第1弾の稲森いずみ主演の『夫婦が壊れるとき』は浮気夫への妻の復讐劇というわかりやすいストーリーとセクシーシーンの連発で、見逃し配信は全話合算で1800万回を突破しました。これらの成果が『最高の教師』に活かされています」
「最高の教師」の第1話は、ディレクターズカット版も配信された。さらに、スピンオフ作品である「最高の生徒~余命1年のラストダンス~」の再生も合算されている。用意周到と言っていい。ドラマはみんな再生数を稼ぐため、“おひとりさま向け”になっていくのだろうか。
「予算の削減が叫ばれる中で、“おひとりさま向け”のドラマは大袈裟なセットやシチュエーションが不要なことも都合がいいんです。『silent』は実際に小田急線代田橋駅と周辺のカフェで撮影をしていましたし、『最高の教師』も学校を借りれば他はスタジオで済みますからね」
なんだか寂しい気も……。
「今も重厚長大のドラマはありますよ。日曜劇場『VIVANT』(TBS)は莫大な制作費をかけた豪華出演陣、モンゴルでの長期ロケで広大な砂漠シーン。スマホで見るにはもったいない。こちらはあくまで大画面で見たほうがよさそうです」