「お兄ちゃん、金ないんだろ」――生まれて初めての挫折を経験した水谷豊 新聞紙にくるまって公園で夜を明かした家出旅の顛末
13歳で子役デビューし、手塚治虫の漫画が原作のドラマ「バンパイア」で主役を演じ、中・高校生時代に映画4作出演、と順風満帆に見えた芸能活動。そんな若き俳優・水谷豊の胸中に兆したのは、「芸能界は自分がいる場所ではないかもしれない」という思いだった。
「こんなに自分の過去を振り返ろうとしたことは一度もなかった」という初めての著書『水谷豊 自伝』(水谷豊・松田美智子共著/新潮社)から、芸能界とは別の道を模索する中で経験した苦い思い出と意外な顛末を紹介する。...