創価学会に政治利用される創価高校OBの栗山英樹 長井秀和は「公式の広告塔になってしまうのでは」と懸念
夏、高校球児たちは甲子園を目指して白球を追う。東京・小平市の創価高校の球児たちも、ある偉大なOBの言葉を胸に戦ったが、その人物については、比類なき人気に絡んである問題がささやかれているのである。
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【写真を見る】創価中高のセミナーで講師として話す、OBの栗山英樹氏
創価高校は7月15日、第105回全国高校野球選手権地方大会の西東京ブロックに第2シードで出場。4回に一挙6得点を挙げて逆転勝ちし、4回戦にコマを進めた(24日、準々決勝で敗退)。
そんな彼らへ、スポーツニッポンの紙面(16日付)にこんな励ましのエールが。
〈WBCではただ信じて、全てをやり尽くして前に進むしかないと思って戦った。その侍ジャパンを見て感じてもらえるものがあったならうれしいし、この夏、みんなの覚悟みたいなものを見せてほしい〉
このメッセージの主は、誰あろうWBC優勝の立役者、栗山英樹前監督だ。しかし、なぜ栗山氏が?
「栗山氏は創価高校OBなんです」
そう言うのは、創価学会の問題に詳しいジャーナリストの乙骨正生氏である。
「折しも創価高校が地方大会の3回戦を戦っていた同じ日に、栗山氏は創価学園(創価中学・高校)のグローバルセミナーに参加。生徒たちに“特別授業”を行っています」
政治利用されてしまうOB
たしかに、当日の様子は創価学園のHPに写真掲載されている。では、学園が栗山氏をこの機に招聘(しょうへい)した目的はなんだったか。
「ひとことで言えば、学会のイメージ戦略ですよ。OBの栗山さんが学園で講演をしたという実績を作るのが目的。そうすれば、来る衆院選などの選挙の際、それが非常に役に立つことになるのです」(同)
どういうことか。
「選挙が間近になると、学会はその組織力を使い、会員たちに友人や知人へ連絡を取らせ、投票依頼を行わせます。こうしていわゆるF票、フレンド票の取りまとめをするんです。その際、役に立つのが有名人です。“WBCで日本代表を優勝に導いた栗山監督も創価学園のOB。先日、講演もしてくれた”などという話もする。学会の推す候補者に親しみを持ってもらうためにです」
つまり、栗山氏の学園での講演が結果的に、公明党や支持母体の創価学会に“政治利用”されてしまうというのである。
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