Twitterが「X」になって大混乱! 「ツイ廃」「バカッター」「パクツイ」…Twitterの関連用語は滅びるのか?

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派生して生まれたあの言葉の行方

 思えば、2006年7月にTwitterが誕生して、はや17年にもなる。その間、Twitterという言葉の響きに絡めた派生形の単語が自然に生まれ、ネットスラングとして盛んに使用されてきた。例えば以下のようなものがある。

・ツイ廃 (Twitter廃人の略。Twitterばかりやっている人のこと)
・パクツイ (他人のツイートをパクって使う行為)
・バカッター (Twitterでバカな画像をUPしたり、バカな発言をして炎上すること)
・Twitter界隈 (Twitter上の集まり)

 これらの言葉も言い換える必要があるのだが、果たしてうまくいくだろうか。いくつかの事例を筆者が検討してみた。

・ツイ廃 → エク廃
・パクツイ → パクエック
・バカッター → バカックス
・Twitter界隈 → X界隈

 いかがだろうか。良いとも悪いとも言えない、絶妙な言い換えになってしまった。バカックスは「ロレックス」とか「クロックス」と勘違いしそうで、ちょっとバカっぽくて面白いかもしれない。しかし、X界隈は、X JAPANのファン界隈を指す言葉のように聞こえ、違和感ありありである。

「X」は派生形の言葉の生成が難しい

 X JAPANと聞いて思い出すのは、Twitterの日本法人「Twitter JAPAN」が「X JAPAN」になるのではないかという話題が飛び交い、 X JAPANのリーダー・YOSHIKIがコメントを出すほどであった(X JAPANのリーダー・YOSHIKIがXを更新したのだ)。蓋を開けてみたところ、Xの日本法人のアカウントは「JAPAN」となっているのだが、これも苦肉の策なのかもしれない。

 ところで、X JAPANに関して、Xという単語と紐づいた用語はあるのだろうか。有名なところでは、「X」という曲のサビで両手を交差させて飛び跳ねる「Xジャンプ」がある。X JAPANのファンは「運命共同体」と呼ばれるが、他にXという単語が入る用語は見当たらなかった。ファンの方にはぜひ他にもあれば教えていただきたい。言語学者の意見も問いたいが、「X」という単語は、なかなか派生形の単語を作るのが難しい気がする。

 いくつもある専門用語のうち、「フォロー」「ブロック」「いいね」「お気に入り」などはそのまま残るだろうが、やはりTwitterという言葉に紐づいた用語は言い換えねばならない。しかし、わざわざ作ろうとすると困難を伴うことがわかった。第二次世界大戦中に敵性語扱いされた野球の「ストライク」を言い換えるべく、「よし」を捻りだした人の苦労が偲ばれる。

 関連する用語は消えてなくなってしまうのか、それともここで挙げたような言い換えになるのか、はたまた奇想天外な誰も思いつかないような言葉が自然発生的に生まれるのか。おそらく1年後くらいには整理されると思うので、楽しみにしたい。

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