「岡山から撤収せよ」6代目山口組が本部通達を出したキッカケ ガーシーと同じ罪名で執行部組織の本部長が逮捕
抗争中の池田組長を狙って
6代目山口組は、執行部を構成する組織の幹部が当局に身柄を拘束されたことを受け、本部通達を出したという。6代目山口組の分裂から8年目の夏を迎える中、抗争状態の終結に進展はあるのか?
【写真を見る】今回の通達に関連する池田組の池田孝志組長襲撃事件は昨年10月、池田組長の散髪中に発生していた
7月26日、秋良連合会(本部:大阪府)の池田透本部長が、一緒に飲食していた男性が飲食店の女性従業員に抱きついたことをめぐって被害届を出さないように仕向けたとして、証人威迫の容疑で岡山県警に逮捕されたという。
秋良連合会は6代目山口組の2次団体。秋良東力(あきらとうりき)組長は、山口組で若頭補佐を務める執行部の一員だ。今年2月には、他人名義のETCカードを使って高速道路を走行したとして、電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕・起訴された。ETCカードに絡んでは、6代目の直参組長らが同様に検挙されており、6代目側は徹底的に争っていくと見られている。
今回の件に話を戻そう。本来は大阪で活動しているはずの池田透本部長が岡山にいたのはどうしてなのか?
「抗争中の池田組(本部:岡山県)の池田孝志組長を狙っての行動と見て間違いないでしょう」
と話すのは、竹垣悟氏(元山口組系「義竜会」会長・NPO法人「五仁會」主宰)。
岡山に入っている組織は撤収を
「池田本部長がどれくらいの規模の兵隊(組員)を引き連れていたのかはなかなか見えてきませんが、池田組長の動向を確認していたのでしょう。執行部に属する立場でかなり忙しいはずの池田本部長がそれほど長く岡山に滞在していたとは思えませんが。その短い間に証人威迫などという、あまり耳慣れない容疑で逮捕されたということについて、本人は運が悪かったと思っているかもしれませんね」(同)
「証人威迫」は確かに耳慣れない容疑ではある。ただ、直近では元参議院議員のガーシーこと東谷義和被告もこの容疑で逮捕、起訴されていることを記憶している方もいるかもしれない。東谷被告の場合は、刑事告訴を行った著名人らに対してSNS上で、「絶対許さん」などと発言して脅し、刑事手続きを阻害したというものだった。
ともあれ、池田本部長の逮捕を受け、6代目本部の動きは速かった。「岡山に入っている組織は撤収するように」との本部通達を出したのだ。
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