「万博の開催が間に合うかわからない」清水建設会長が激白 維新の会の責任は?

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維新の責任は

 他方、万博後のカジノも見越し、誘致を進めてきた日本維新の会、大阪維新の会も責任は免れまい。

 先の吉富氏は手厳しい。

「確かに万博は国が担当大臣を置いていますが、開催地である大阪府市に責任はないかといえば全くそんなことはありません。アクセスが悪い夢洲には土壌汚染や地盤沈下の問題も指摘されています」

 そもそも開幕後の集客に不安がある、と続ける。

「万博来場者2800万人という目標の達成も難しいでしょう。チケットが大人7500円では、高すぎてリピーターにはならない。ネットやスマホで情報収集ができる現代では万博の目玉の『空飛ぶクルマ』もYouTubeを見ればわかってしまいますから、種がバレた手品みたいなもの。1970年の大阪万博の時のようなワクワク感を演出できていないのです」

 吉村知事に万博延期の可能性を問うと、府庁の担当者を通じてコメントが寄せられた。

「2025年4月の開催に向け取り組みを進めているところであり、遅らせることについては、国や協会、そして府市も考えていない」

 先の宮本会長は危機感を募らせる。

「開催が危うくなれば日本の恥になりますから、そうならないようにしたいと思っています。世界中から人が集まるんですよ、ちゃんとしたものを作らないと恥ずかしいじゃないですか」

 53年前の大阪に「太陽の塔」が建設される際には、前代未聞の異形の巨大作品のため、若き建築スタッフたちが奔走したという。

 スケールダウンが否めない今回の万博は果たしてどうか。まさに正念場を迎えているのだ。

週刊新潮 2023年8月3日号掲載

特集「海外パビリオン半減!? 血税1500億円をドブに捨てる  開催危機『大阪“維新”万博』大混迷の“戦犯”」より

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