ススキノ頭部切断事件 田村修容疑者は共産党に8万6000円を寄付 浮上する被害者による暴行トラブルとの関係
家庭を顧みない共産党員
「しかし、共産党の党員やシンパにとって、警察に相談することはそう簡単ではありません。何しろ警察は“敵”です。入党希望者は必ず『親や親戚に警察と自衛隊の関係者はいないか?』と質問され、該当者がいると入党のハードルは上がります。党の会合が終わると、担当者が『表で公安が見張っています。今日は呑み会など寄り道せず、真っ直ぐ帰宅してください』と呼びかけるのは日常茶飯事です」(同・松崎氏)
普通の親でも、社会的な体面などを考慮し、警察への相談を躊躇することは珍しくない。まして修容疑者のような経歴の持ち主はなおさらだろう。
「“敵”に相談するかどうかという悩みも大きかったかもしれませんが、“仲間”のことも心配していたかもしれません。何しろ中途半端な形で警察に相談していることが発覚してしまい、党内で噂が流れたりしたら大変です。党がスパイ嫌疑で調査を行う可能性も充分にあります」(同・松崎氏)
日本共産党中央委員会前議長の不破哲三氏(93)が党のリーダーだった頃、党員が活動に邁進するあまり家庭を顧みず、家族とのトラブルが深刻化したことがあったという。
悩みを抱え込む傾向
「不破氏は『悩んでいる人は、党員みんなの前で打ち明けましょう。悩みを一人で抱え込まないようにしましょう』と訴えました。とはいえ、母が認知症で悩んでいるとか、子供が不登校で心配だといった悩みを話すのは、相当な覚悟が必要です。党員は仲間だとは言っても結局は他人ですし、悩み事に対処できる専門家でもありません。昔から共産党員は『悩みを抱え込む』傾向が強かったと言えますが、修容疑者のような立場なら、余計にそうなっても不思議ではないと思います」(同・松崎氏)
註:地元の誰もが知っている川崎「安楽死病院」は共産党系(週刊新潮:2002年5月16日号)