「中日」「ヤクルト」は二軍の投手陣が壊滅的…本当に将来がヤバすぎる球団名

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防御率は揃って最下位

 プロ野球は、後半戦に入って、熾烈な優勝争いが繰り広げられる一方で、首位からゲーム差が開き、優勝争いから取り残されたチームのファンは、来季以降の展望が早くも気になっている。仮に今年の順位が低くても、二軍に有望な若手が揃っていれば、将来の見通しが明るくなる。しかし、中には一軍以上に二軍が深刻な状況にある球団も存在している。それが、セ・リーグで下位に沈むヤクルトと中日だ。【西尾典文/野球ライター】

 前半戦終了時点でヤクルトは25勝46敗2分の勝率.352で、イースタン・リーグの最下位。中日の成績はさらに悪く、18勝43敗8分で勝率.295とウエスタン・リーグの借金を1チームで全て抱え込んでいる(※以下、各チーム、各選手の成績は前半戦終了時点)。

 もちろん、二軍は一軍と違って勝利よりも育成が優先されるため、チーム成績が悪ければ、そのままチームの将来が暗いというわけではない。実際、ヤクルトではドラフト3位ルーキーの沢井廉がリーグトップの13本塁打、ドラフト5位ルーキーの北村恵吾がリーグ2位タイの9本塁打を放ち、将来の中軸として期待される活躍を見せている。中日も2年目のブライト健太や鵜飼航丞、福元悠真が揃って打率3割を超えており、成長を見せている。これは、大きなプラス材料だ。

“エース候補”の長期離脱

 一方で、投手陣は両チームともに壊滅的な状況だ。二軍のチーム防御率を見ると、ヤクルトは5.02、中日も4.74と揃って、ダントツのリーグ最下位となっている。ヤクルトは、先日育成契約から支配下登録に復帰した3年目の山野太一、中日ではドラフト1位ルーキーの仲地礼亜と、投手転向2年目の根尾昂がそれなりの成績を残しているとはいえ、その他の投手は、二軍でも投げれば打たれるということを繰り返している。では、二軍の投手陣が“投壊”を起こした原因は、どこにあるのだろうか。

「両チームに共通している点は、怪我人の多さですね。ヤクルトでは奥川恭伸、中日では梅津晃大といった“エース候補”が長期離脱しています。他にも故障で実戦登板もままならない投手がいますね。中日は一軍の(投手)成績が良いので、目立たないかもしれませんが、二軍で活躍している若手投手は本当に少ないです。あと、故障が原因ではなくてもプロに入ってからパフォーマンスが落ちている投手も多い。中日の鈴木博志はその典型ですが、入団1年目が一番良かったというケースが目立ちますね。原因は一つではないと思いますが、こうした選手が多いと、やはりチーム全体が苦しくなりますよね」(他球団の編成担当者)

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