暴力団組長が「ディズニーランドに行きたい」という内妻の願いをかなえて逮捕された
驚きの「当たり屋」行為
7月半ば以降、6代目山口組幹部の組長や中核組織の幹部が、相次いで逮捕された。別の人物に成りすましてホテルに宿泊したり、「当たり屋」行為をして金を脅し取ったりとした容疑が持たれている。それぞれの中身についてレポートする。
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「3代目弘道会傘下・熊谷組（くまたにぐみ／本部・大阪府門真市）の奥茂登（おくしげと）若頭は他人と共謀し、2022年11月、京都府亀岡市の路上で男性が運転する車に故意に接触しました。スーツ代を弁償しろなどと運転手の男性を脅し、約47万円を奪い取った容疑が持たれています」
と、担当記者。令和の時代にヤクザが当たり屋行為とは驚く他ないが、それだけカネに困っていたということなのだろう。そして余罪も指摘されているという。
「京都府内では、同様の被害が過去にいくつか相次いでおり、奥容疑者らの関与が疑われています」（同）
捜査当局はそうやって得たカネが上部組織に流れていた疑いもあるとみて、京都府警は20日、愛知県の3代目弘道会本部を家宅捜索している。
無人の事務所を捜索
3代目弘道会は暴力団対策法に基づき、本部の使用を制限されている。京都府警は無人の事務所を捜索したことになる。
「当局としてはカネが上納されている疑いがある以上、ガサ（家宅捜索）をかけないわけには行かないわけですが、正直そこから何が出てくるのかというと微妙でしょうね。3代目弘道会側もガサを察知して準備していた可能性がありますし。証拠として持ち出せるものはほとんどなかったかもしれません。むしろ、事務所内で小さな変化がないかの確認とか、1度も事務所を見たことがない捜査員にとっての“社会見学”的な要素の方が強かったかもしれません」（同）
これとはまったく別の詐欺容疑で逮捕されたのは、6代目山口組の2次団体・11代目平井一家（本部・愛知県豊橋市）の薄葉暢洋（うすばのぶひろ）組長だ。薄葉組長は6代目山口組ナンバー2を支える若頭補佐の1人だ。
「薄葉組長は、別の人物が予約したホテルに身分を隠して内妻らと泊まっていました。2019年8月のことです」（同）
暴力団員であることを隠しての宿泊が詐欺にあたる、というわけだ。
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