佳子さまの別居問題で宮内庁幹部に“すきま風”が ご夫妻とご姉妹の亀裂を隠蔽した裏事情

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大夫の後任は?

 先の記者が言う。

「加地大夫は1975年に警察庁に入庁し、これまで宮内庁総務課長や新潟県警本部長、皇宮警察本部長などを歴任してきました。民間企業に移った後、2016年には宮家の事務を統括する宮務主管に就任。御代替わりで皇嗣職が創設されたのに伴って異動し、初代の皇嗣職大夫となりました」

 同じく警察庁出身の西村長官は加地大夫の4期後輩なのだが、警視総監や内閣危機管理監を経て16年に宮内庁次長に就任し、現在は“上司”となっている。

「毎週金曜日の会見で加地大夫は『承知していない』『伺っていない』を連発し、歯切れの悪さに記者たちはへきえきしています。秋篠宮ご夫妻の信任が厚い一方、イエスマンのような面も垣間見えます。もともと秋篠宮さまは“私的な情報は明かす必要がない”とのお考えですが、今回はさすがに説明が必要だとお感じになったのでしょう。ただ、明らかに説明不足の内容にもかかわらず、加地大夫は口を挟めず、また長官に至っては、その状況を“傍観”していたと言わざるを得ない。結果、火に油を注いでしまったわけです」(同)

 大夫は現在70歳。秋には誕生日を迎えるといい、

「長官や侍従長、皇嗣職大夫などは特別職公務員で定年は定められていませんが、従来70歳が目安とされてきました。大夫も今年中には退任するとみられており、後任には福岡県警本部長時代、工藤会壊滅作戦の指揮を執ったことでも知られる吉田尚正・元警視総監が就く見通しです。吉田氏は昨年7月から宮内庁御用掛(ごようがかり)に任用され、現在は秋篠宮家の職務を担っています」(同)

 新たな大夫が“第二のイエスマン”とならぬよう祈るほかない。

“ご難場”の心境

『学習院女子と皇室』(新潮新書)を著した昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員の藤澤志穂子氏が言う。

「佳子さまの“別居報道”について宮内庁の広報が機能していない原因は、秋篠宮家との連携がうまく取れていないからだと思います。情報を出す際、最終的には秋篠宮ご夫妻が可否の判断をなさっているはずで、その内容が世間に批判されるのであれば、誰かがきちんと進言しなければなりません。戦前は牧野伸顕のように皇室を引き締めて意見を具申する者もいましたが、そのような人物は見当たらないのが現状です」

 かねて秋篠宮家は宮内庁きっての“ご難場”とされてきた。そんな職場にあっては“きじも鳴かずば打たれまい”の心境になるのは無理からぬこと。それでも、

「ご夫妻が“別居は経費削減のため”という説明で国民が納得するとお考えでいらっしゃること自体、世論とあまりにもかけ離れておられると言わざるを得ません。そうした“見誤り”を周囲がしっかり指摘しなければ、世論に対応できる組織にはなり得ないでしょう」(同)

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