神戸山口組・井上組長の「健在アピール」と「トラック特攻は脅威に感じず」の反応
井上組長、小嶋若頭が出席
7月22日、兵庫県明石市内で神戸山口組の定例会が開かれ、井上邦雄組長、小嶋恵介若頭といった幹部が顔をそろえた。つい先日、発生した「トラック特攻」による影響はあったのだろうか。
【写真を見る】トラック特攻を受けた、2代目西脇組前の様子など
「定例会ではこれといったテーマはなかったようで、もっぱら井上組長の健在ぶりをアピールする場だったとのことです。身体がひきしまっていて、顔つきも精悍で、“みんな身体に気をつけて頑張ってくれよ”との言葉があったと聞きました」
と話すのは、竹垣悟氏(元山口組系「義竜会」会長・NPO法人「五仁會」主宰)。
6代目山口組を割って出て神戸山口組を旗揚げした際の同志がことごとく離散した現状でも、いや、そういう状況だからこそ「健在アピール」は必要なことなのかもしれない。
トラック特攻と井上邸銃撃
神戸山口組をめぐっては、7月9日、傘下の2代目西脇組(本部・兵庫県神戸市)の事務所にトラックが突っ込む事件が発生している。犯人である運転手はトラックを放置して逃亡。ただし被害はさほどではなく、トラックが少し擦(こす)れた痕が残されていた程度だった。
この「トラック特攻」を行ったのは神戸山口組と敵対する6代目山口組の傘下組織と見られていたが、実際に2次団体「3代目一心会」を上部組織とする芦川会の組員が逮捕された。現場は住宅街で、事務所に人はいなかった。暴力団対策法に基づいて、組員が使用できなくなっているからだ。
「誰もいないことがわかっている場所にトラックで特攻し、それでいて、擦った程度の痕しか残さなかった行動に首をかしげる面々が少なくないようです。トラックで突っ込むシーンを捉えたとされる動画を見ましたが、運転に不慣れというか自信がなさそうな印象を持ちました。去年、井上組長宅に17発もの銃弾を撃ち込んだ、6代目傘下組織の組員(3代目弘道会・野内組の北村和博若頭率いる2代目川合組の林雄司組員)がいましたが、あのケースとは対照的ではないでしょうか。当時、井上組長は在宅で、組員は塀を乗り越えて邸宅内へ入ろうと試みていたとのことですから本気で命を狙いにいったと思われます」(同)
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