「家はゴミ屋敷」「お父さんは車内でカップラーメンを」 札幌・首切り事件で浮かび上がる「容疑者家族」の異様さ

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堅実な生活を送っていたように見えるが……

 札幌・ススキノのホテルで首を切断された男性の遺体が見つかった事件で、田村瑠奈容疑者(29)と父で医師の修容疑者(59)に続き、パート従業員の母親、浩子容疑者(60)も事件に関わっていたとして逮捕された。近隣住民に取材をすると、“ゴミ屋敷”と化した田村家の異常な家族模様が見えてきた。

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 警察が家宅捜索に入った田村一家の邸宅は、19年前に修容疑者が購入。3階建てで白亜の外装が目を引くしゃれた造りの一軒家で、2200万円の住宅ローンはわずか8年で完済されている。ガレージには、スバルの最高級SUVであるアウトバックが停まり、堅実な生活を送っていたように見受けられるが、その内実は決して順風満帆なものではなかったようだ。

 一家を知る近隣住民は、

「逮捕された娘の瑠奈さんは、地元の公立小学校に通っていた頃から不登校で、お母さんと一緒に歩いている姿をたまに見ても、表情は暗くて笑っているところを見たことがなかった。いつもメガネ姿で地味な色の服を着て、黒い髪を背中まで伸ばしていたのを覚えています。ここ10年くらい見かけることはなかった」

 住民が続ける。

「お母さんは旭川の美術館で学芸員をしていたと聞いていますが、結婚後はパートで働き、家で庭や屋上の植物に水をやっている姿を見ました。5年前に転倒して骨折、旭川にいる親御さんが亡くなるなど不幸が重なり、町内会の役員はできないと断っていて、近所づきあいもあまりしていませんでした」

“ゴミ屋敷”と化した

 特にこの1年、田村一家には目に見えるほど不穏な空気が漂い始めたそうだ。別の住民が言うには、

「お医者さんであるお父さんが早朝5時くらいに帰ってきたと思ったら、ものの10分くらいですぐ出て行ったり、あまり家に寄り付かなくなった。帰ってきてガレージに車停めても降りてこず、車内でカップラーメンを食べていることもありましたね。帰宅したと思ったら、外にキャンプなどで使うような折りたたみ椅子を広げて、そこで5、6時間も座ったままコーヒーを飲み、再び車で出かけてしまうこともあったんです」

 家の中に入るのをためらっていたように見えたそうだが、そもそも物理的な理由もあったようである。

「お父さんや娘さんが逮捕された当日の朝、警察官が20人近くやってきたのですが、玄関の扉を開けた途端、中に段ボール箱などが山積みになっているのが見えました。そのままでは前に進めない状態で、警官たちが“荷物をどかさないと進めないぞ”と言って、段ボ―ル箱を手作業でどけていました」(先の住民)

 一見、しゃれた造りの邸宅もふたを開ければ“ゴミ屋敷”と化していたというのだ。それは一体、一家のどのような心理状態を示しているのか――7月27日発売の「週刊新潮」では、瑠奈容疑者が取り調べで話している“驚きの供述”などと併せて詳報する。

「週刊新潮」2023年8月3日号

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週刊新潮 2023年8月3日号掲載

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