「YouTuberはオワコン」の指摘は本当だった…「手越祐也」「マックスむらい」は象徴的 苦境にあえぐ著名人の具体名と原因

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視聴者の高齢化

 当然ながら、失言にも厳しい視線が注がれる。21年8月、YouTuberでメンタリストのDaiGo(36)が生活保護受給者やホームレスに対して差別的な発言をし、批判された。DaiGoは一時期、人気YouTuberとして数千万円の収入を得ていると言われていたが、公式チャンネルを見ると、最近投稿された動画の再生回数は数万単位に低迷している。

 YouTubeがアメリカで開設されたのは2005年2月。YouTubeももうじき“二十歳”だ。視聴者の高齢化も進んでいる。

「視聴者の高齢化は、YouTuberの倫理性に厳しい視線を注ぐ視聴者が増えたことと密接な関係があると思います。10代はまずTikTokを使い、20代になるとInstagramも取り入れます。もちろんYouTubeは知っていますし、視聴経験もありますが、優先順位は決して高くはありません。今の若い人々にとってYouTubeは『あとで時間のある時にまとめて視聴する』メディアなのです」(同・井上氏)

 UUUMなどに所属するような人気YouTuberでもなければ、芸能人でもない、いわゆる著名人の多くも、YouTuberとして活動してきたが、逆風の強さは変わらないようだ。

「その1人が実業家の前澤友作さん(47)でしょう。前澤さんは公式チャンネルで宇宙と高額車に関する動画を投稿しています。どちらもそれなりに面白いのですが、視聴回数は数万から数十万程度。堀江貴文さん(50)や西村博之さん(46)が批判していることも大きいのでしょうが、前澤さんはお金の使い方などで視聴者の反感を買ってきました。ここにも“倫理”の問題が浮かび上がっているのではないでしょうか」(同・井上氏)

YouTubeバブル崩壊

 小学生がなりたい職業は何か──昨年12月、ベネッセ・ホールディングスが小学3~6年生を対象に行った調査が発表され、1位は3年連続でYouTuberだった。だが、現在の“惨状”を小学生が知るのは時間の問題のようだ。

「YouTuberのバブルが弾けたということでしょう。一握りのトップ層は依然としてそれなりの収入を得ていますが、他は散々たる有り様です。『YouTubeで一山当てて、港区のタワマンに住む』という成功物語は、早晩、消滅すると考えられます」(同・井上氏)

 ライバルのTikTokはダンスや一発芸の動画が中心なので、視聴者の参入障壁は低い。何よりも“はっちゃけた”雰囲気が好感を持って受け止められている。

「多くのTikTokerは承認欲求を満たそうとするだけで、金銭的な見返りは求めていません。素人が動画を投稿するというのは、本来そうあるべきです。YouTuberバブルが崩壊し、やっと原点に戻りつつあるということでしょう。いずれにしても、近い将来、小学生のなりたい職業ランキングでYouTuberがランク外になる可能性は高いのではないでしょうか」(同・井上氏)

デイリー新潮編集部

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