「YouTuberはオワコン」の指摘は本当だった…「手越祐也」「マックスむらい」は象徴的 苦境にあえぐ著名人の具体名と原因
“低位安定”の常態化
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、「UUUMの苦境は、所属YouTuberの“水溜りボンド”の公式チャンネルを見るとよく分かります」と言う。
水溜りボンドはカンタ(29)とトミー(29)による2人組のYouTuberだ。彼らは青山学院大学のお笑いサークルで出会い、漫才コンビを結成。15年1月からYouTuberとして投稿を開始し、科学実験や都市伝説を検証する動画で瞬く間に人気者になった。
公式チャンネルの「人気の動画」を見てみると、7月24日現在(以下同)の再生回数は、16年10月に投稿された「架空請求業者同士を会話させたら喧嘩がはじまった!?」が1237万回、18年3月の「相方が逮捕されたドッキリがヤバい展開になったww」が1489万回となっている。
「しかし、近年は再生回数の“低位安定”が常態化しています。例えば、7月19日の『【一ヶ月企画】すき家“全37種類”食べるまで終われませんがまさかの展開にww』が30万、昨年3月の『【やばスポット連発!!】丸一日で神奈川県の変な場所を全部制覇したら面白すぎたww【水まる】』が17万回という具合です。依然として高い人気を誇るYouTuberの“コムドット”や“東海オンエア”とコラボすると、動画の再生回数は爆発的に伸びるのですが、水溜りボンド単体では厳しい数字です。かつての人気を考えると嘘のような状況です」(同・井上氏)
マックスむらい
いわゆる人気YouTuberだけでなく、「YouTubeに活動の拠点を移した芸能人」も苦戦している。井上氏は代表例として、とんねるずの石橋貴明(61)と元NEWSのメンバーでタレントの手越祐也(35)を挙げる。
「石橋さんの場合は、木梨憲武さん(61)が出演した6月1日の動画は200万回近い再生回数でしたが、7月20日の『美人プロゴルファーにアプローチ!! 貴ちゃんの婚姻届は受理されるのか…?』は21万回、6月15日の『比内地鶏の親子丼が食べたい……そうだ秋田へ行こう!!』は34万回という具合です。手越さんも自曲のPV動画は100万回を超えていますが、7月2日の『【農業】手越村っていまどうなってるの?密着してみた【福島】』は7万回にとどまっています」
石橋や手越のほうが知名度はYouTuberより上だろう。ところが、彼らの知名度をもってしても再生回数にはつながっていないのだ。人気YouTuberだろうが芸能人だろうが、収入が激減しているのは間違いない。
「YouTuberの苦境を象徴する1人が、マックスむらいさん(41)でしょう。YouTubeは2014年、『好きなことで、生きていく。』というキャッチコピーで大規模なCMキャンペーンを展開、このCMにマックスさんが出演しました。『YouTuber』という言葉が知られていない時代から人気を誇る、まさにフロントランナーです。ゲーム実況の草分けと言ってもいいでしょう。マックスさんの公式チャンネルは登録者が142万人を誇りますが、最近では再生回数が数万、場合によっては千単位で終わっています」(同・井上氏)
[2/4ページ]