ジャニーズ頼みから脱却 今やドラマ・映画界には欠かせなくなった2つの芸能事務所

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中森明菜・石井明美から俳優中心の事務所へ

 昨今のドラマ・映画界には、トップコートと並んで、俳優が多く登用 されている事務所がもう一つある。月9で、萩原と並ぶ主要キャストの1人を演じている吉川愛(23)が所属する老舗芸能事務所の研音だ。吉川は16年4月に一時芸能界を引退したが、17年4月から復帰して現在の芸名へ改名し、ブレークを果たしている。

「研音は1973年に前身の会社が設立されたが、もともとは歌姫・中森明菜、『CHA-CHA-CHA』が大ヒットした石井明美らを売り出すなど、音楽を中心としたマネジメント会社としての基盤を固めました。しかし、テレビの音楽番組が減少したことから80年代後半からは俳優のマネジメントを中心にした方針に転換し成功したのです」(テレビ局関係者)

 浅野ゆう子(63=すでに退社)をトレンディー女優として成功させ、その後、財前直見(57)、唐沢寿明(60)、山口智子(58)、反町隆史(49)、竹野内豊(52=すでに退社)ら主役級のタレントを次々に輩出。天海祐希(55)、菅野美穂(45)ら主役級が移籍し、若手では、川口春奈(28)、福士蒼汰(30)を主役級に成長させた。

 その川口は昨年フジ系の主演ドラマ「silent」で大ブレーク。13日にスタートした池井戸潤氏小説をドラマ化したテレビ朝日系の「ハヤブサ消防団」では2番手のキャストを務め、ディズニー・ピクサーのアニメ映画「マイ・エレメント」(8月4日公開)では声優に初挑戦している。

 昨年のNHKの朝ドラ「舞いあがれ!」で主演をつとめた福原遥(24)は、11日スタートのTBS系ドラマ「18/40~ふたりなら夢も恋も~」に深田恭子(40)とダブル主演。深田の相手役を同社所属の上杉柊平(31)が務めている。

 子役出身の桜田ひより(20)は公開中の映画「交換ウソ日記」のヒロイン役を務め、水谷果穂(25)と竜星涼(30)は、16日にスタートした「VIVANT」に出演。かつて「天才子役」と呼ばれていた加藤清史郎(21)は「最高の教師」で生徒役の中心人物を演じている。

 そして、モデルから俳優に転身し、今や主役級に成長した沢村一樹(56)は20日スタートのフジ系ドラマ「この素晴らしき世界」で、鈴木京香(55)の代役を演じることになった若村麻由美(56)がなりすます女優の夫役を演じる。

「ベテランから若手まで年齢層の広い役者がそろっているし、ブッキング力があるので、同じドラマに複数の所属タレントを出演させることも多い。トップコート同様、なかなか所属のハードルが高く、所属者数は40人ほどでスタッフの目が行き届いています。系列事務所には、ダウンタウン・松本人志のものまねなどでブレークしたJP。NHK『うたのおにいさん』だった横山だいすけらが所属しています。現在、音楽系は家入レオら数組しか所属していないので、俳優のマネジメントでの収入が大半を占めています。川口は『silent』、福原は『舞いあがれ!』で今が旬。桜田と加藤は、子役時代からその演技力が高く評価されていましたが。成長してもきちんと生き残り、演技力が衰えないまま。竜星は1月期のドラマ『スタンドUPスタート』(フジ)で主演を務め、一躍知名度もアップしましたが、明るいイケメンキャラで脇役でもまだまだOK。沢村は『DOCTORS~最強の名医~』(テレビ朝日)という、人気の主演シリーズを抱えながらも、主役でも脇役でもこだわらないのでオファーが途切れません」(同)

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