ジャニーズ頼みから脱却 今やドラマ・映画界には欠かせなくなった2つの芸能事務所
「君たちはどう生きるか」から「VIVANT」まで
宮崎駿監督(82)の10年ぶりとなるスタジオジブリの長編アニメ映画「君たちはどう生きるか」が14日、公開された。同作は、宮崎監督が子供の頃に読んで感銘を受けた、児童文学者・吉野源三郎の同名小説からタイトルを借りた完全なオリジナルストーリーである。
事前の情報をほとんど出さないという異例の公開だったが、主人公の少年の声には若手俳優の山時聡真(18)が抜てきされた。ほかの主な出演陣も木村拓哉(50)を筆頭に菅田将暉(30)、柴咲コウ(41)、歌手のあいみょん(28)、木村佳乃(47)、大竹しのぶ(66)ら、豪華な面々であることが公開初日に判明した。
「主人公を演じた山時は、意外な人選でしたが、彼以外の物語のキーキャラクターとなる言葉をしゃべるアオサギの声優を菅田、主人公の母親役を木村佳乃が演じています。この3人は大手芸能事務所、トップコートの所属です。ジブリは同事務所と太いパイプを築くことになったようですね」(映画業界関係者)
同事務所は1995年に設立された芸能界では新興勢力だが、創業時から所属している木村、菅田、佐々木希(35)、杏(37)、松坂桃李(34)、中村倫也(36)ら、主役級を演じる面々が顔をそろえているが、最近では他の俳優たちの躍進も目覚ましく、ドラマや映画など、様々な映像作品で登用されている。
山時は7月15日にスタートした、松岡茉優(28)主演の日本テレビ系の学園ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」に生徒役で出演。同ドラマの主題歌に菅田の「ユアーズ」が起用されることが初回放送で発表された。
萩原利久(24)はフジテレビ系の月9ドラマ「真夏のシンデレラ」主要キャストの1人として出演し、同ドラマには事務所の後輩・大西利空(17)も出演。大西は6月に公開された広瀬すず(25)の主演映画「水は海に向かって流れる」で相手役を務めている。
杉野遥亮(27)はフジ系の「ばらかもん」でゴールデン・プライム帯(午後7~11時)の連続ドラマに初主演。松坂は16日にスタートしたTBS系の大型ドラマ「VIVANT」の初回こそ出番がなかったものの、主要キャストの5人に名を連ねている。
俳優の水谷豊(71)と女優の伊藤蘭(68)の娘で女優の趣里(32)は、今年10月から放送のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロインを務める。
「なかなか事務所に入るハードルが高く、所属タレントの人数も25人程度をキープしている“少数精鋭”です。生え抜きの所属タレントが多くて、移籍して活躍しているのは清野菜名(28)ぐらい。ここ最近は、将来を見据えて15歳以下の俳優の育成にも力を入れていますね。マネジャーは女性が多く、しつけが厳しいのでタレントたちも礼儀正しいと評判です。杉野、萩原のような温厚な性格のイケメンが多く、しかも、事務所の方針で小さな役からしっかり演技力を磨いている ので、キャスティング会議でトップコートのタレントの名前はよく出ます。趣里も売れるまでは、あえて両親の名前を出さずに実力で這い上がりました。クリーンなイメージで業界での信頼も厚いので、ユーミンこと松任谷由実、歌舞伎俳優の尾上菊之助、将棋の羽生善治棋士らと業務提携しているほか、関連会社には寺島しのぶと眞秀親子も所属しています」(テレビ局関係者)
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