「力士役はロケ弁二つ」「宮城野親方(元白鵬)もファンで…」 「サンクチュアリ」猿谷らが明かす過酷すぎる舞台裏

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 相撲部屋を舞台にしたネットフリックスドラマ「サンクチュアリ-聖域-」が目下、人気を博している。折しも、今月9日からは大相撲七月場所も始まった。リアルに描かれた力士らの暮らしはいかにして作り上げられたのか。撮影に携わった二人の元力士が、その裏側を語る。

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「サンクチュアリ」が公開されたのは今年5月。配信開始から瞬く間に“番付”を上げ、世界50以上の国と地域で「今日のシリーズTOP10」に入るなど、国際級の話題となっている。

 一ノ瀬(いちのせ)ワタル演じる主人公・小瀬清(おぜきよし)は北九州出身の元不良。貧しい父親を助けるため上京し入門するものの、「角界をぶっ壊す!」と宣言する“ごんたくれ”ぶりで、兄弟子たちから疎(うと)まれてしまう。それでも部屋の仲間との交流を通じ、徐々に相撲の楽しさに目覚めて成長していく――。そんなストーリーなのだが、

「本当の力士かと見紛うほどの体格の役者が何人も出てきますし、部屋や立ち合いの雰囲気もリアルそのもの。観ていて“現実離れしている”などとしらけてしまうことがありません」

 とは相撲記者。

「ボロボロになりながら撮影に臨んでいた」

 では、そのリアリティーはどのように生み出されたのか。監修を務めた元十両力士の維新力(いしんりき)氏に内幕を尋ねると、

「19年末にオファーを受けて、オーディションから携わりました。元力士もいるとはいえ、ほとんどのキャストは初心者。まずは1年間みっちり肉体改造を行いました。ほぼ毎日のように四股を踏んで稽古をしましたよ。まるで一つの相撲部屋のような雰囲気でした」

 主人公が相手力士ごと土俵際にダイブするシーンもあるのだが、

「その場面は20回以上リテイクを重ねました。ダイブを繰り返して一ノ瀬さんは膝を壊しましたし、その後も首を痛めたりとボロボロになりながら撮影に臨んでいました。川崎の体育館に造った“ミニ国技館”は驚異的な出来で、まるで本当に場所を見ているような錯覚に陥りましたね」(同)

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