維新の音喜多駿・参院議員が衆院[東京1区]を狙っている 突然のチラシにびっくりした有権者も

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東京1区と7区

 同年、維新の公認を得て参議院選挙に出馬、国政選挙で初当選を果たした。2023年3月に発行された『国会便覧』(シュハリ・イニシアティブ)で音喜多氏の地元事務所は「北区王子本町」と記載されている。以前は公式サイトでも同じ住所が表示されていたが、今回の取材では確認することができなかった。

「音喜多さんにとって北区は、生まれ育った地元というだけでなく、政治家としての“地盤”でもあります。これを衆院選の選挙区に当てはめると、東京12区になります。ところが、音喜多さんは新宿区内で国政レポートを配布し、千代田区で国政報告会を開催しました。新宿区と千代田区と言えば東京1区です」(同・記者)

 2021年10月に行われた衆院選で、東京1区からは自民党の山田美樹氏(49)、立憲民主党の海江田万里氏(74)、維新の小野泰輔氏(49)など4人が立候補。大接戦の末、山田氏が制したが、惜敗率が高かった海江田氏と小野氏も比例復活を遂げた。

「当時の東京1区は、千代田区と新宿区の一部、港区の一部が選挙区でした。ところが10増10減で区割りが変更となり、千代田区と新宿区が1区、港区は渋谷区と共に7区に組み込まれました。21年の衆院選で旧7区は立民の長妻昭さん(63)が約12万票で圧勝。約8万票の自民の松本文明さん(74)は比例復活もできませんでした。維新も候補者を擁立しましたが、さらに少ない約3万7000票で落選しています」(同・記者)

都心に強い維新

 旧東京1区から立候補して比例復活した維新現職の小野氏は、次期衆院選は東京7区にスライドすることを明らかにした。維新にとって東京1区は“空席”となったわけだ。

 そのため、音喜多氏が参院から鞍替えし、衆院選の東京1区に出馬するという噂は以前から囁かれていた。4月に行われた区議選の結果を見ても、勝機は充分にあるという。

「音喜多さんは東京都選挙区で選出された参議院議員ですから、都内のどこで国政レポートを配っても不思議ではありません。とはいえ、新宿区で配付したとなると、『衆院選に東京1区から出馬するつもりだ』と受け止められるのが普通です。4月の区議選で維新の候補者は、中央区、新宿区、台東区、目黒区、世田谷区、中野区、北区、江戸川区の8区でトップ当選、港区と墨田区でも上位当選を果たしました。新自由主義的な政策が目立つ維新は、千代田区、新宿区、港区、渋谷区という都心部の有権者と相性がいいと考えられています」(同・記者)

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