プール撮影会「貝殻水着」「マイクロビキニ」禁止でグラドルからは安堵の声も…18歳未満の参加に協会は苦慮

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

実は以前からの基準だった

 今回のルールに盛り込まれたNG水着やNGポーズだが、実は今回新たに作られた基準ではない。

 中止騒動が起こる前の今年4月、しらこばと水上公園で運営側に提示された許可条件のものと同じものだ。公園緑地協会側も取材に対し「しらこばと水上公園でのルールをほかの2公園にも適用した形だ」とその事実を認めた。

 水着撮影会の主催者や出演者にはこうした基準は知られていたが、今回一般にも公開されたことで露出の基準に驚いた方もいたのではないだろうか。

 どこまでの露出ならば過激なのかは個人差は大きい。ただ長年グラビアを見てきた人間としては、NGのポーズや衣装はかつてならグラビアではなく、より過激な“着エロ”と呼ばれるジャンルにカテゴライズされるほどの露出量だと感じた。

 筆者は6月25日、千葉・稲毛海浜公園プールで開催された水着撮影会も取材しているが、埼玉での中止騒動の影響により、衣装ではマイクロビキニなど露出度の高い水着に加え、Tバック、下乳が見える水着も禁止。ポージングに関しても開脚や四つん這いでお尻をカメラに向けるものなどが禁止されていた。さらに演者が移動する際にはガウンを着ることで水着が見えないようにするなど厳しい対策が取られていた。その基準で見れば、今回のルールはけして厳しいとはいえないものだろう。

「なんで脱がないの」…ライン制定で安堵も

 では当事者であるグラビアモデルたちは今回のルールについて、どう感じたのだろうか。

 撮影会への出演経験のある中堅グラビアモデルは「個人的には過激なものはNGでいいかなと思います。ここ最近、特にコロナが終わってからの撮影会は紐みたいな水着だったり、DVDよりも過激なものを着る子も増えていて、グラドル同士でもあれってどうなんだろうとなっていました」と不満はないという。

 さらに「私は過激な衣装は着ないんですが、お客さんの中には『他の子は脱いでいるのに、なんでお前は脱がないの』と責められることもあって不快だった」といい、露出に対し一定のラインができることに安堵していた。

 一方、レースクイーンとしても活動する別のグラビアモデルは「未成年やどなたでも見られる会場であればNGも仕方ないですが、参加者以外の目に触れない水着撮影会であればNGは必要ないのではないか。そもそも性は決して不純なものではなく、女性搾取でもなく、当たり前に世の中に存在するもの。そこを抑制することは矛盾している」と規制すること自体への違和感を訴える。

 水着撮影会での過激なポージングと聞くと、カメラマンの要求によってモデル側が取るイメージを持たれる人も多いだろうが、実際はカメラマンの注目を引くためモデル側が率先して取る場合も少なくない。露出度の高い衣装についても同様だ。

 こうしたモデル側の気持ちについて、前述のグラビアモデルは「女の子側としては過激であればあるほどお客さんが集まってくれる。逆にそうしなければ他のモデルには撮られているのに、自分は撮られず寂しさを感じてしまう。その上で自分の範疇を超えたポージングをしてしまう気持ちもわかります」と理解を示した。

 同じグラビアで仕事するモデルであっても、年齢や考え方、これまでの活動経歴などで露出への捉え方は違う。こうしたルールを作る難しい点だ。

次ページ:「18歳未満の参加」に残るあいまいさ

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。