原発処理水問題でも浮上する“調整”という名の罠 「誰もが納得する結論」はなぜ失敗するのか

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 東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原発の処理水の海洋放水をめぐっては、反対派と賛成派の調整が長きにわたって続いてきた。7月11日、福島県漁業協同組合連合を西村康稔経済産業大臣が訪れ、海洋放出計画についてIAEA(国際原子力機関)による包括報告書の内容を説明し、理解を求めた。

 だが、漁協の野崎哲会長は「我々は基本的に処理水の海洋放出に反対の立ち位置だ」と述べ、西村氏は「信頼が深まるよう丁寧に説明したい」と、今後も説明や意見交換を繰り返す意思を表明した。...

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