佳子さま別居を宮内庁はなぜ“隠蔽”していた? 幹部たちは責任のなすり合いに終始
人ごとのような口ぶり
春先から報じられてきた秋篠宮家次女・佳子さまの“別居”騒動。今年6月30日、秋篠宮家に仕える皇嗣職のトップである加地隆治・皇嗣職大夫が初めて事実を認め、宮内庁のホームページにも「説明文」が掲載された。だが、会見では宮内庁長官と皇嗣職大夫の“足並みの乱れ”が露呈してしまい……。
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「先月末の会見で大夫は、2020年3月から始まった秋篠宮邸の改修工事の前に、秋篠宮ご夫妻と眞子さん、佳子さまの四方で話し合われ、ご姉妹のお部屋は本邸には設けないことが決まったなどと説明しました。ところが、肝心の経費をどの程度削減できたのかを問われると、『私室部分の削減費用を示すのは困難』と回答を拒み、かえって疑念が深まってしまったのです」(宮内庁担当記者)
さらに、7月13日の西村泰彦長官の定例会見でも、
「秋篠宮さまが昨年のお誕生日会見で“皇室の情報発信はタイムリーに出していくことが必要”と仰ったこともあり『今回の公表はタイムリーだったか』との質問が出ました。これに長官は『タイムリーではなかった。問題になった時になるべく早く公表すればよかった』と回答。また、公表に時間がかかった理由については『承知していない。皇嗣職大夫からは“考えがまとまったので発表します”と。6月30日に意味があったとは聞いていません』などと口にしたのです」(同)
続けて長官は、こう述べたのだった。
「昨年秋の時点で宮内庁は“年度内にご一家でお引っ越しなさる予定”だと説明していました。それが事実に反していた点については『結果的に違ったということは反省すべき』としながらも、『改修工事前から佳子さまのお部屋が造られないと決まっていた。その時点で説明と異なるという話にはならなかったのか』と問われると『その辺の事実関係の説明は控えたい』とトーンダウン。全体的に“皇嗣職の不手際”といった、どこか人ごとのような口ぶりに終始していました」(同)
皇嗣職大夫が間違いを認められない理由
が、これでは収まらず、翌14日に行われた加地大夫の定例会見では再び蒸し返されてしまい、
「記者から『われわれはご一家で移られると理解していた』と質された大夫は『四方すべてが移られると言ったつもりはない』『誤解をされる認識もなかった』と弁明。その上で、前日の長官の“苦言”について問われると『それは長官のご意見ではないか。私は節目ごとに必要な説明をしてきた』と、あくまで一連の手順には問題がないとしたのです」(同)
こうした“なすり合い”について宮内庁関係者は、
「庁内では6月30日に公表したこと自体“やぶ蛇だったのでは”という声が大勢です。そもそも、佳子さまのお一人暮らしが盛んに報じられていたのは春先のこと。その時に対応するのならともかく、皇嗣職は“プライベートなので”と、一切の説明を拒んできた。そうした報道が下火になってから、もっともらしく“経費削減”といった理由を持ち出したのは完全な悪手で、案の定、批判が再燃してしまった。世間の反応を目の当たりにした長官は“問題ありません”と言うわけにはいきませんでした」
対して、苦言を呈された格好の皇嗣職大夫については、
「公表のタイミングや説明の内容など対応のすべては、事前に秋篠宮ご夫妻の了承を頂いて初めてゴーサインが出ます。その手順が問題だとなれば、取りも直さずご夫妻のご判断が間違っていたことになってしまうため、側近トップは絶対に過ちを認めるわけにはいきません。ところが、対応を一任してきた長官からすれば、皇嗣職の動きはひたすらもどかしかったのです」(同)
長官と大夫はともに警察庁出身という共通点があるのだが、コミュニケーションは良好ではないということなのか。7月20日発売の「週刊新潮」では、長官と皇嗣職大夫の間に生じてしまった“すきま風”と、現在の宮内庁幹部らの問題点について詳報する。