「私たちは死人だ」中国の若者がSNSに続々投稿 「ゾンビスタイル」流行の裏にある中国のヤバい“超氷河期”実態
「行商」に出る若者
だったら、いっそのこと「闘うことも望むことも放棄」。“ねそべり主義”が流行した2年前より一段と悪化した社会状況が「究極のゾンビスタイル」を生み出したという。
「最近、中国では“トランク夜市”と呼ばれる、車のトランクに雑貨などを並べて売る若者らの存在が注目を集めています。仕事を失ったり、就職先が見つからない20代を中心に都市部の商業施設の近くなどに車を並べて“行商”しているのです。中国では“上位1%の富裕層が富全体の30%を独占”していると言われ、格差拡大は年々深刻になるばかり。若者たちの間では、習近平政権が掲げる『共同富裕(国民すべてが豊かになる)』とのスローガンは“画に描いたモチだ”として誰も信じていないように映る」(前出・記者)
若者による“サボタージュ”は各種統計値にも表れている。中国民政省によれば、22年の結婚件数は約683万件と、13年時とくらべ5割近くも減って「過去最低」を更新。合計特殊出生率も日本と変わらない「世界最低水準」にとどまっている。
「鬱屈した思いを抱える巨大な若者の一群は社会不安の芽となっているだけでなく、ネットやSNSを通じて海外とも繋がる彼らの動向に、習近平政権も神経を尖らせています。対応を誤れば政権の浮沈にも影響しかねませんが、現状、有効な対策を打ち出せているようには見えません」(中島氏)
「第二の天安門事件」の萌芽となるか。