女子プロは3日制に戻すべき 新人・櫻井選手が優勝した資生堂レディス

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女子プロの試合は3日制に戻すべきだ

 私は初日の木曜から会場入りする。なんとプレスルームの記者は代が4代も変わり、知り合いは中日スポーツの月橋文美記者だけである。皆、定年で退職、または異動していた。何よりもWEB関係の記者、カメラマンが圧倒的で、紙媒体はスポーツ紙と通信社が2社。朝日、毎日、読売、産経、日経など一般紙は記者を送らないでいた。まるで私は浦島太郎みたいだった。当然だ。ゴルフ記者50年のライターだ。剣道をやり、ゴルフもやり、石原莞爾研究家で、佐治 渉の小説家でもあるが、83歳ながら現場に出て何でも取材しているのが不思議に思えるのだろう。

 ところで女子プロは私の孫娘と同世代。皆、スマートだ。女子プロ協会の指導で全員がうすく化粧をして戦っているのが印象的だった。プレーオフで敗れた桑木志帆は悔し泣きして顔はクシャクシャだったがテレビインタビューの時はきちんと話をしていた。辛いだろうに、明るく振る舞う女子プロの姿に感動させられた。

 私は、前日、日没近くまで練習していた桑木プロを見届けていたので、この人と33歳の藤本プロに勝たせたかった。ところが最終日、私がついて回ったのは櫻井の組。まさか井上誠一設計の難ホールの17,18番で連続バーディを決め、プレーオフで勝つとは予想しなかった。

 それにしても女子の4日間競技は考えものだ。最終日、足を引きずって歩く選手もいた。余りにも酷である。体力のないベテラン組が消えてゆく原因のひとつにもなっている。

 メジャー戦以外は3日制に戻すことを提案する。

早瀬利之(はやせとしゆき)
作家。長崎生まれ。鹿児島大学剣道部出身。剣道5段。師範。旧陸軍戸山流居合愛好家。元アサヒゴルフ編集長。ゴルフと剣道関係作品に『ジャンボ―尾崎将司挫折と栄光の軌跡』『杉原輝雄もう一度勝ちたい』『気の剣―剣聖十段斎村五郎』『昭和武蔵・中倉清の生涯』。『タイガーモリと呼ばれた男』で第2回ミズノスポーツライター賞受賞。石原莞爾研究家。

デイリー新潮編集部

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