【札幌ホテル首切り事件】 難航する捜査線上に浮かんだ「通り魔」「薬物使用」のキーワード

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同性同士の見方から

「Aさんは女装を趣味としており、当日もそのイベントに出席していました。当初はXも女装好きの男性で、2人の間に何らかのトラブルがあったのではないかと見られていたのですが、Aさんの性的対象は女性との話もあり、まだXの性別さえ絞り切れていないようです」(同)

 Xが捜査のかく乱を意図しているのは明らかだ。

「防犯カメラで補足されるのであまり意味があるとは思えませんが、入退店時に装いを変えている時点で、かく乱の意図は明確ですね。最初からAさんをターゲットにしていたか否かは判然としないので、“その他の夜の立ち回り先”まで範囲を広げて捜査を展開しています」(同)

 ひとつ確実なのは、殺害して頭部を切断し、持ち運ぶところまで入念に準備されている点だ。

「実際、捜査関係者の間では“手際が良すぎる。かなりヤバい奴だ”との声があがっていると聞いています。Aさんの交友関係の中に重要参考人が浮上してこないとなると、初対面の相手を対象にした、いわば“通り魔”的な犯行という可能性もありそうだということです」(同)

通り魔と薬物

 もちろん“通り魔”的といっても、ホテルに一緒に行っている以上、なんらかの前段階があったのは間違いない。どういったシナリオが想定されているのか。

「AさんとXが何らかのサイトを通じて知り合って、当日に初めて落ち合った、というものです。Xにはサディスティックな傾向があり、Aさんを殺害したうえで頭部を切断して持ち帰る狙いがあったことになります。そういった極めて特殊な性的嗜好を持つ者を炙り出すのは相当困難ですが、共犯がいる可能性もありますし、未解決の行方不明事件を洗い直したり、SNSのパトロールを行ったりして手がかりを求めているとのことです」(同)
一方、こんな見方もあるという。

「薬物使用者の可能性ですね。薬物を摂取することによって気持ちがたかぶり、犯行に至ったとの筋書きです。捜査当局は薬物関連の捜査も極秘裏に展開しているとのことです」(同)

 猟奇的で常軌を逸した犯罪であるのは間違いないが、首のない死体をホテルに放置すればすぐに発見されて大騒ぎになるのはわかりきったこと。Xは目標を達成したことを誇示したかったのではないかという見立てもあるという。

デイリー新潮編集部

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