「総理はどうせ知らない」「知事会はコントロールできる」 政府内部文書が示す総務省・新次官の本性とは?

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でっち上げを画策

 実際「密会メモ」には、

〈今日は、どうしても知事会が偏在是正をやりたいとのことで作戦会議を持つこととなった、というテイでお願いしたい。わざわざ東京まで来てもらって申し訳なかったが、情報管理の観点から、対面とした〉

 との一文がある。

「ここにある“テイ”という表現が大きなポイントです。現状では、偏在是正を行うべき合理的な理由がない。そのため、全国知事会を利用し、国発信ではなく、地方が偏在是正を求めているという形をでっち上げようと総務省側が画策し、鳥取県や宮崎県に協力を依頼している。『密会メモ』はその証拠です」(同)

 そこにはこんな記述も。

〈提言案については、東京や大阪が必ず反対してくる。それに対抗するため、「この案文では生ぬるい」、「もっとやれ」、「すぐやれ」との意見を各県から出してほしい〉

 まさに茶番。もちろん全ての絵図を裏で描いているのは総務省官僚トップの座に就く内藤氏である。

「密会メモ」の打ち合わせについて氏に聞くと、

「打ち合わせがあったことは存じ上げません」

 冒頭で触れたレクメモの発言については、

「平井知事は確かに同期ですが、そのようなことを言った覚えはありません」

 役人答弁で逃げるこの男の手で、大都市圏の巨額の税金は、無駄に地方にばらまかれることになる――。

週刊新潮 2023年7月13日号掲載

特集「『総理はどうせ知らない』『東京都から税金を奪え』 “読後破棄”政府内部文書が示す総務省『新次官』の傲岸不遜」より

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