6代目山口組の幹部会でテーマにあがった「ETC訴訟」に影響を与えかねない「トラック特攻」

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トラック特攻の型とは

 現場は住宅街で、事務所に人はいなかった。暴力団対策法に基づいて、組員が使用できなくなっているからだ。

「トラック特攻は通常のクルマによる特攻よりも相手へのインパクトが大きいとされてきました。運転手ともう1人が拳銃を持って乗りこみ、バックの状態で現場に侵入してぶつかりつつ発砲し、そのままトラックで現場を立ち去るというのがかつての特攻の“型”でしたね。でも今回は単独特攻で、発砲もなく、門扉すら壊れていないようですね」(先の竹垣氏)

 袋小路のような場所にある組事務所にトラック特攻を仕掛けたところ、うまく脱走できずにそのまま現場で駆けつけた警察官に逮捕されるという間の抜けたケースもかつてあったそうだが、それはともかく、今回の件もまた、6代目山口組側からの襲撃に他ならないと見られる。

 ただ、現場は住宅街であり、事務所に人がいないことが事前に分かっていることに加えてトラックを使用しつつも被害は“かすり傷”くらいとなると、襲撃に意味はなく、上部組織からの叱責は免れないのではないか。

神戸側の反応は?

「確かにそうですね。下手を打ったとまでは言いませんが、親分も含めて全く評価しないと感じますね。神戸側へのダメージもあまりないのでは」(同)

 迷惑を被ったとすれば、近隣住民だろう。事務所は対向1車線の道路に面しており、事故後はパトカーが出動したために往来に不都合が出た。

「今回の特攻は、ETCパーソナルカードの訴訟とは無関係なのですが、結果的にはそうならないかもしれないと思います。本来は、高速道路というインフラへの使用制限をすることに対して、いくらなんでも人権侵害だという同情的な見方を誘える案件です。しかし、こういうことがあると、“ヤクザを野放しにしていると市民に迷惑ばかりかけて困る”といった声が、これまで以上に強まりそうな気配もありますから」(先のデスク)

 暴力団員が高速道路から排除されるのみならず、運転免許証も取り上げられる日がそう遠くない将来にあったとしても不思議ではないのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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