6代目山口組の幹部会でテーマにあがった「ETC訴訟」に影響を与えかねない「トラック特攻」

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3代目弘道会本部長が取り仕切り

 7月7日、愛知県内の傘下組織本部で6代目山口組の幹部会が開かれた。主要な議題は「ETCパーソナルカード」。その使用をめぐって先日、国や高速道路会社6社を提訴した件について話し合いがあったようだ。

 彼らとしては追い込まれた末に国家相手の訴訟に踏み切ったのだが、その折も折、逆風を呼び起こしかねない事件が発生してしまった。

 対立する神戸山口組の直参組織の事務所へのトラック特攻である。当然、6代目山口組側による犯行が疑われるのだが……。

 幹部会は3代目弘道会・9代目玉屋一家で開かれた。テーマは、ETCパーソナルカードに関する訴訟だ。最初にこれまでの経緯を振り返っておこう。

「今年5月、暴力団関係者であることを理由にETCパーソナルカードを使うことができないのは違法だということで、6代目山口組傘下の組織幹部が高速道路6社と国を相手取って提訴に踏み切っていました」

 と、社会部デスク。訴訟を取り仕切っているのは、3代目弘道会本部長で5代目河村一家の間宮誠治総長だという。

 現在、条例などをもとに暴力団組員やその密接交際者はクレジットカードを持つことができないことになっているが、このETCパーソナルカードはクレジットカードがなくても使うことができるものだった。

身分を偽ることなく申し込みできた

「したがって、暴力団関係者の間でこのETCパーソナルカードはよく使われてきました。もともと、“暴力団関係者に対してこのカードの交付を禁ずる”といった規約がなかったので、身分を偽ることなく申し込みができたのです」(同)

 ところがこのカードをめぐり、昨年9月、6代目山口組の高山清司若頭や竹内照明若頭補佐(3代目弘道会会長)のドライバーら9人が逮捕された。

 逮捕容疑は暴力団員であることを隠してETCパーソナルカードを作成し、交付を受けてだまし取ったというものだ。実態としてはどうだったのか?

「暴力団側の弁護士によると、”反社がカードを取得した場合、利用停止になることがあっても、警察から逮捕されるようなことはないですよね?”などと、高速道路会社側に確認したうえで入会している者が多いとのこと。実際、“そのようなことはない”と回答をもらい、その会話を録音し保存している者もいるということでした」

 とは、竹垣悟氏(元山口組系「義竜会」会長・NPO法人「五仁會」主宰)。

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