1軍デビューを果たした浅野翔吾 初打席を見て秋広優人を上回っている点【柴田勲のセブンアイズ】

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 巨人の高卒ルーキー・浅野翔吾外野手の1軍デビューに好感を持った。

 8日の対DeNA戦(東京ドーム)、6点リードの6回先頭、梶谷隆幸の代打として登場した。田中健二朗に1ストライクから初スイングでバットを折られた。

 これがファウルとなり、最後は外角低めの142キロ直球を空振り三振した。

 8回2死一塁の2打席目、石川達也の前に1-2から143キロの直球をまたもや空振り三振した。

 ボール球にも手を出して、このような結果になったが、振ってやろうという強い意欲がうかがえた。見ていて気持ちがよかった。

 ドームのファンも大声援を送っていた。守備では右中間の打球にスパイクが人工芝に引っかかって前方に転倒したが、よほど緊張していたのだろう。

 まだ18歳だ。これからはプロの球をどんどん経験することだ。とはいえ、いまのチーム状況では使いにくい。8日にしても5回に中田翔の2ランが出て点差が開いたからだ。

 これからも出場機会は少ないと思うが、それでも浅野には原辰徳監督に「コイツは面白い」「やるじゃないか」と思わせ、試合で使いたくなる選手になってほしい。

 いい体をしている。パワーでは秋広優人より上だと思う。まずは地力をつけることだ。

秋広は踏ん張りどころ

 その秋広にしても最初からレギュラーではなかった。オープン戦から結果を出して、原監督が「しぶとい打撃をする、ボール球を振らない、選球眼がいい」。こんな評価をして起用、結果を出し、いまにつながっている。

 だが秋広もいまが踏ん張りどころだろう。いままでは無心でやってきたけど、色気が出てくる。

 ボール球にも手を出し始めたし、相手チームもデータを集めて対策も進んでいる。前さばきができず、後ろに残るタイプだ。攻め方も厳しくなろう。乗り越えてもらいたい。

 浅野、今後の成長を楽しみに見守りたい。

打たれたくないという意識が強すぎる

 巨人だが中日、DeNAとの5試合を3勝2敗で終わった。中日には連勝したが、DeNAには1勝2敗、首位・阪神とは4.5ゲーム差だ。なかなか詰まらない。

 9日、菊地大稀が0対0の延長12回、牧秀悟に決勝となる一発を浴びた。3-0からストライクを取り、そこから真ん中あたりに変化球を投じてやられた。

 投手はストライクを先行させて、打者を1-2に追い込む。基本だ。今回の3連戦、できていたのはDeNAの方だった。意識していた。三浦大輔監督の方針が徹底しているのだろう。

 自分がストライクを取れるのはどんな球なのか。常に意識させて打者を攻める。ストライク先行の投球を心がけさせる。自身が投手出身だからわかるのだろう。

 巨人の投手陣は打たれたくない、この意識が強すぎる。微妙なところから入っていく。結果としてカウントを悪くして、最後は甘く入った球を狙われる。

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