大谷翔平選手がホームランダービーをうまく避けた“奇策”とは 選手から不評のルールで辞退が続出
大谷翔平(29)の出場が決まったMLBオールスター。米国での視聴率は4%程度である。低く思えるが、これでもNBAやNFLのそれよりも多く、同時間帯の裏番組をも圧倒している。
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もっとも近年は人気に陰りがみられ、漸減傾向にあるとか。一方、前日に行われるホームランダービーは年を重ねるごとに視聴者を増やし、昨年は4%に迫った。
そのダービーに大谷が出るか否かで、舞台裏では心理戦が繰り広げられていた。
「昨年、MLBはオールスターのテレビ放映権料を42%値上げしました」
とメジャー研究家の友成那智氏が明かす。
「なので、コミッショナーは大谷にどうしても出てほしかった。本塁打部門を独走する彼が出ないと、多額の放映権料を払ってもらったテレビ局に顔向けできませんから。また今年はイチローの元本拠地・シアトルでの開催なので、日本人ヒーローはうってつけです」
100万ドルははした金
一方の大谷はどうか。
「一昨年、ダービー出場後にフォームを崩し、後半戦は本塁打が急減した。それに懲りて、今年は早々に出場辞退を考えていたようです。優勝賞金の100万ドルは彼にとってはした金ですし、そもそもカネで動く男ではない。エンゼルスにしても、大谷に何かあったら後半戦が戦えない。ただ、早い段階で辞退を公表すると、コミッショナーの顔を潰してしまう」(同)
そこで、彼らは一計を案じた。
6月27日、先発登板した大谷は試合後、爪が割れたことを明かした。そして、“ダービーに出るのか?”との問いに、「次の登板が、爪の感じでわからなくなっているので、スケジュールはまだ確認できていない」と言葉を濁した。さらに29日、エ軍のネビン監督が「大谷は既にダービー(の出場)は断っていると思うよ」と明かした。
選手に負担の多いルール
つまり、明言を避けながらも“辞退”をじわじわと既成事実化していったのだ。
スポーツ紙記者によると、
「そもそも制限時間内に猛烈な勢いでフルスイングを繰り返す今の方式は、大谷に限らず選手に不評で、本塁打部門上位に名を連ねるスラッガーの辞退が続出しています。以前は本塁打以外をアウトにして10アウトで交代するルールで、負担は少なかった。やり方を再検討してもいいのでは」
ここでも“大谷ルール”が生まれるか。