抗がん剤治療をせずに「ステージ4から4年」「腫瘍縮小状態を維持」 当事者が明かす「がん共存療法」
「今を生きる」
「しかし、著者の選択は違った。標準治療が終わったら、あとは死を待つだけ。本当にそれでいいのか。自身ががん患者になって初めて気づいた違和感。その答えを見つけるために、予後を延長するための試行錯誤を重ね、新しい使命を果たすべく走り始めている。
この本に対して緩和ケアに関わる医師たちの中には、同志の『変心』に批判や落胆の声も少なくない。しかし、著者は30年前に『病院で死ぬこと』に疑義の声を上げた時にも同様のプロセスを経験している。穏やかな文章の行間に静かな情熱を感じる」
最後に、読者の皆様に、今、私が取り組んでいる「がん共存療法」やその臨床試験は、ステージ4という限界状況を生きる方々の「今を生きる」を支援する緩和ケアそのものである、と確信していることをお伝えして筆をおきたい。
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