大谷翔平はホームランダービーに出場しなくてよかった イチロー、トラウトも嫌ったのに得意にする選手の実名

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コミッショナーの“圧力”

 例えばヤンキースの主砲アーロン・ジャッジ(31)は17年のホームランダービーで優勝したが、「一度しか出場しない」と明言。実際に18年からは全く出場していない。大谷のチームメイトであるマイク・トラウト(31)に至っては一度も出場していない。

「アメリカは視聴率ではなく、視聴者数でテレビ番組の人気を測ります。去年のオールスター戦の中継は約751万人が視聴しましたが、ホームランダービーも約688万人と互角の人気を証明しました。大きな収益を得られるので、MLBのコミッショナーはホームランダービーに出場するよう様々な“圧力”を選手にかけます。一方、オーナーやGM、監督は優勝が最優先ですから、どちらかと言えば消極的です。さらに今年はWBCも実施されましたから、選手の体調には例年以上に気を遣っています。『大谷はホームランダービーに出場してほしくない』がエンゼルスの本音だったでしょう」(同・友成氏)

 とはいえ、ホームランダービーを得意とする選手がいるのも事実だ。例えばメッツのピート・アロンソ(28)は2019年から毎年、出場している。

「アロンソは4分間のホームランダービーで、非常にリズムよくスイングを繰り返すことができます。体にかかる負担も、フォームに悪影響を及ぼすリスクも少ないのです。しかもボールにバックスピンをかけることも上手いので、無理せずとも飛距離が出やすいバッターということも大きいでしょう」(同・友成氏)

冷静なファン

 普段はスラッガータイプのバッターでなくとも、ミートが上手く、飛距離も出せるタイプだとホームランダービーの参加を打診されることがある。その代表格がイチロー(49)で、2005年や08年など複数回の打診があったが、いずれも後半戦の影響などを理由に断っている。

 2021年に大谷がホームランダービーの参加を発表した際、全米の野球ファンが歓喜したことは記憶に新しい。今回の不参加表明は、ファンの落胆を招かないのだろうか?

「アメリカの野球ファンはホームランダービーに熱狂しますが、スター選手が不参加を表明したからと言って、“炎上”するようなことはまずありません。『そうですか、不参加ですか』と冷静に受け止めます。エンゼルスファンの一部に至っては、後半戦に悪影響を与える心配から、『参加しないでほしい』とSNSに投稿していたほどです。日本だけでなくアメリカでも、胸を撫で下ろしている野球ファンは少なくないでしょう」(同・友成氏)

デイリー新潮編集部

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