札幌“頭部なし遺体” 60代被害男性は「スカートをはいていた」 強まる「犯人男性説」

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「同好の士」つながりの可能性

 被害者が女装していた事実が明らかになるにつれ、犯人の男性説が強まってきた。

 ホテル付近の防犯カメラに映っていたスーツケースを引く人物は、小柄で、つばの大きな帽子を深く被った「女性の格好」をしていたものの、性別はわかっていない。入室時は白っぽい服装だったが、室内で着替えたと見られ、退出時は上下黒の服装だった。

 浴室内の洗い場で見つかった遺体に頭部はなく、首から先は刃物のようなもので綺麗に切り取られ、大量に出たと思われる血は洗い流されていた。被疑者がホテルから出てきたのは午前2時過ぎで、犯行はわずか3時間程度で行われた。

「そもそも、こんな短時間に女性一人の力で男性を殺害するだけでなく、頭部の切断までできるのかという疑問があった。女装をした男性が女性と一緒にホテルに入ったと考えるより、ともに女装の男性だった方がしっくりくる。被疑者も“同好の士”だった可能性もあるのではないか」(同)

 一部で取り沙汰されていた「嘱託殺人説」は一気に萎んだという。

「妻子がいる男性が、あえて女装した格好で死のうとするのは違和感があるからです」(同)

携帯さえ残っていれば…

 捜査はどのように進められているのか。

「被疑者は徒歩で住宅街の方へ立ち去っていることがわかっており、防カメのリレー捜査も進めていますが、追いきれていないという情報もある。男性の所持品は服から携帯まですべて持ち去られている。携帯さえ残っていれば連絡を取っていた人物を洗い出せましたが、二人がSNSなどで連絡を取っていたら着信履歴などを確認するだけでは被疑者に辿りつけない。帽子を目深にかぶっていたため、カメラには顔はほとんど写っておらず、極めて計画的な犯行です」(同)

 一刻も早い事件解決が望まれるばかりだ。

デイリー新潮編集部

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